〜 2025年度の「新聞販売店」倒産動向 〜


 2025年度の「新聞販売店」倒産は43件(前年度比43.3%増)で、2023年度の39件を抜き過去30年で最多を更新したことがわかった。
 新聞の発行部数は、日本新聞協会によると2025年(10月時点)は約2,486万部(前年約2,661万部)で、2000年(約5,370万部)から半減(53.7%減)している。新聞販売店は、購読料と折込広告(チラシ)の配布手数料が重要な収入源だが、歯止めが掛からない部数減と人手不足で苦境が続いている。

 2025年8月、朝日新聞、産経新聞、毎日新聞が土曜日の夕刊を廃止した。各紙とも新聞販売店の人手不足や労働環境の維持・改善を図るためとしている。
 日本新聞協会によると、新聞販売所の従業員数は2001年(10月時点)の46万4,827人から2025年(同)は19万5,551人と約6割(57.9%減)減少、初めて20万人を割り込んだ。また、2025年の年代別構成比は、70歳以上が28.4%、60代が24.8%と60代以上が半数を超え、配達人の人手不足と高齢化が深刻化している。
 さらに、配達にかかる燃料代の高騰も追い打ちをかけている。このため、地方では特定の新聞社の新聞だけを扱う「専売店」から、他紙も扱う「複合店」、すべての新聞を扱う「合売店」などに形態を変えて生き残りをかけている。また、経営環境が厳しさを増すなか、地域密着の強みを生かし、食品販売や宅配などの異業種に進出する新聞販売店も現れている。本業の収入が落ち込むなか、事業の多角化で“報道”を守るための地道な戦いが足下では繰り広げられている。
※ 本調査は、日本標準産業分類の「新聞小売業」のうち、負債1,000万円以上の倒産を集計、分析した。



原因別は、「販売不振」が38件で最多。「既往のシワ寄せ」1件と合わせた『不況型倒産』は39件で、9割(構成比90.6%)を占めた。このほか、代表者が兼務する事業の倒産に連鎖した「他社倒産の余波」が3件、過小資本による「運転資金の欠乏」が1件発生した。

形態別は、「破産」が42件(同97.6%)と大半を占め、「民事再生法」は1件だった。

負債額別は、最多は「1千万円以上5千万円未満」が29件で、約7割(同67.4%)を占めた。次いで、「5千万円以上1億円未満」が10件、「1億円以上5億円未満」が4件。5億円以上の倒産はなく、負債1億円未満が9割(同90.6%)と、小・零細規模が圧倒的に多い。

従業員数別は、「5人未満」が33件で最も多く、約8割(同76.7%)を占めた。このほか、「5人以上10人未満」が6件、「10人以上20人未満」が3件、「50人以上300人未満」が1件。

都道府県別では、最多は東京都の8件。次いで、愛知県5件、千葉県と埼玉県が各4件で続く。