国税局職員もだまされるニセ警察官詐欺が急増中…闇名簿が出回り、生成AIを悪用
大阪国税局が課税第1部に勤務する20代の職員が、警察官を名乗る人物からの電話にだまされ、個人と法人計259件分の情報を漏えいしたと発表したのは15日だった。
職員は13日11時頃、大阪府内の税務署で勤務中に私用スマホで千葉県警職員を名乗る人物から電話を受け、「捜査の過程で嫌疑がかかっている」と告げられた。さらに電話を代わった捜査2課所属というニセ刑事に「この人物と無関係であることを証明するために保有している情報を送るように」と指示された。
職員は業務用ノートパソコンの画面で、自身が扱っている様々な個人・法人情報を表示させ、スマホで撮影。計108枚の写真をLINEで送信した。約2時間後に、長時間の離席を不審に思った同僚が声をかけ、先方の電話番号が詐欺で使用されていたものだと判明した。
職員は「名前を告げられ被疑者になると言われ、潔白を証明するために相手方の言いなりになってしまった」と話したそうだが、ごまかしを見抜くプロであるはずの国税局職員もだまされる巧妙なニセ警察官詐欺は最近急増中だという。
「電話やビデオ通話で『身の潔白の証明』などを名目に個人情報や金銭の要求をしてくるニセ警察官詐欺は昨年、全国の被害額が約985億円に上りました。1日あたり約2.7億円という計算となり、1人で数千万~億単位の被害もあります」(全国紙社会部記者)
被害者が増えている背景には、闇名簿と最新技術の悪用があるようだ。
「犯罪グループの間に闇名簿が出回っており、被害者の名前・年齢のほか、銀行の口座、マンションの部屋番号まで把握されているため、本当の警察官だと思い込んでしまうのです。しかもビデオ電話に映った警察官はAIで生成されたフェイク動画で、なかなかニセモノだとは見破れません」
では、ニセ警察官詐欺を防ぐ手段は何か。
「とにかく、いったん電話を切ることが重要。そしてこちらから折り返し警察に連絡し、確認することです」(同)
「自分は大丈夫」と思っている人ほどだまされやすいともいわれる。まずは“警察官”からの電話は疑ってかかるのが得策だろう。
