米軍が拿捕したイラン船舶、中国の貨物積んでいた…習主席、サウジ皇太子と電話会談(1)
米軍が19日にホルムズ海峡につながるオマーン湾で艦砲を発射し拿捕した商船「トゥスカ」には中国からイランへ向かう貨物が載せられていたことがわかった。拿捕直後の20日午後、中国の習近平国家主席はサウジアラビアのムハンマド皇太子と電話で会談し、ホルムズ海峡の正常通航を強調したと中国国営新華社通信が報道した。
船舶追跡プラットフォームのエクアシス(欧州船舶情報システム)とベッセルトラッカーによると、トゥスカは3月25日に中国の上海と隣接した蘇州の太倉港、29日に珠海の高欄港にそれぞれ停泊し、貨物を搭載してイランのバンダレアッバース港に向かっていた。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、トゥスカには軍事転用できる二重用途物資が載せられた可能性がある。米人権団体「イラン核反対連合」の顧問を務めるチャーリー・ブラウン元米海軍将校は同紙に、「トゥスカが米国の封鎖を突破しようと試みたのはイランに重要な何かを運んでいたことを示唆する。封鎖を突破しようと試みるほどの危険を甘受する価値はあったが彼らの選択は間違い」と話した。
トゥスカの所有会社はイラン・イスラム共和国海運(IRISL)の子会社だ。トゥスカは中国とイランを行き来する貨物船で、昨年中国から1000トンの中距離弾道ミサイル用固体推進体原料を運んだ。IRISLは弾道ミサイル原料供給容疑で2018年に米国をはじめ英国や欧州連合(EU)の制裁リストに上がっている。
中国はトゥスカ拿捕に懸念を示した。中国外交部の郭嘉昆報道官は20日、「ホルムズ海峡の情勢は複雑で敏感だ。中国は米国が関連船舶を強制停止させたことに懸念を示す」と話した。トスカ号にどのような貨物が載せられていたかは答えなかった。
米国は14日にホルムズ海峡周辺でイラン関連船舶の動きを全面統制する「逆封鎖」に出たが、この措置が中国のイラン支援とイラン産原油の中国流入を遮断し中国を間接的に圧迫する目的があるとの分析が出ていた。中国の貨物を積んだイランの貨物船拿捕はこれを証明した形だ。
