初任給バブル、30万以上も多数 一方、既存社員は給料減も
人材獲得競争が激化する中、新卒社員の初任給バブルが起こっている。かつては大卒初任給20万円台が相場だったが、今は30、40万円台が珍しくなくなったという。
26年卒業の初任給(月額)で30万円以上の企業を挙げると、サイバーエージェント42万円、ソニー・インタラクティブエンタテインメント42万5000円、ファーストリテイリング37万円、三井物産34万円、第一生命HD35万4000円などがある。
さらにこの傾向は止まらず、27年卒初任給(予定)の賃上げも確定し始めており、例えばオープンハウスグループでは営業職の初任給が26年卒の36万円から40万円に上昇する。特に注目を浴びたのは霞ヶ関キャピタルで、27年度から新卒年収1400万円を打ち出している。同社はホテルや物流施設の開発を手がける不動産デベロッパーだが、26年度までの新卒初任給は月30万円だった。
帝国データバンクによると26年4月入社の新卒社員の初任給を引き上げる企業は約7割。背景には、人材確保や定着率の向上を図る狙いのほか、最低賃金の上昇への対応やベースアップの実施がある。初任給額の分布では、「20万~25万円未満」が6割でトップ、「25万~30万円未満」は2割近くに上昇した。
そんな初任給バブルの裏で割を食っているといわれるのが中堅社員だ。新卒と中堅の手取り額がほぼ変わらなくなり、これまでの実務経験は何だったのか?というわけだ。
「昨年6月ですが、X(旧Twitter)で『弊社、賃上げするらしく私の給料が減って新卒~3年目の給料が大幅に上がりました!えええ~~~???泣いてもいいですか?』というつぶやきが反響を呼び、800万回超表示されました。都内在住の育児をしながらフルタイムで働く女性で、基本給は3000円上がった一方、賞与が1回減り50万円下がったということらしいです。これに『新卒や3年目が会社支えてるとでも思ってるのか』『本当に実務を支えている中堅勢が割を食うのは絶対におかしい』『新卒の初任給あげるってのはよく聞くけど、どっから捻出してるんか謎に思ってたら既存社員かよ』などの声が寄せられました」(情報誌編集者)
若手偏重にもみえる初任給の上昇だが、一つの企業で長く働けば報われるという日本型雇用がいよいよ崩れ始めたのかもしれない。
