ものを減らして心地よく暮らす実例を紹介します。「若い頃は多くのものを手に入れることに喜びを感じていましたが、50代からは余計なものを減らして暮らす方が心地よいと思うようになりました」と話すのは、築50年超の団地でひとりで暮らすきんのさん(56歳)。きんのさんが、ものを手放し始めたきっかけと、この約10年で手放してよかったものを50個挙げてくれました。

高齢になった親の住まいに衝撃…

私の暮らしが変化し始めたのは50歳になる手前のこと。親の介護のため、親が住む団地近くに引っ越したことが変化のきっかけです。ものであふれた親の住まいを目にし、自分の家でも、安全と快適な暮らしのためにものを減らす必要性を強く感じました。

【写真】ものであふれた衝撃的な親の住居

捨てるのが目的ではなくて、あくまで老後を快適に暮らすために家を整えることが目的です。「動きやすくて安全にする」「家事がラクになる」「探し物を減らす」ことを重視。最小限のもので暮らすミニマリストとは違い、自分にとって大切な品物は所持しつつ住まいを心地よく整えることを優先しました。

大切なもの、譲れないことは人それぞれだと思いますが、参考までに私が手放したものをご紹介します。

「数が多いもの」を手放す

1:使っていない食器

2:必要以上にある鍋やフライパン

3:必要以上にあるボールやザル

4:古くなった保存容器、弁当箱

5:必要以上にあるかわいいあき缶やビン

6:お客様用のカトラリー

7:数年読んでいない本

8:使いきれない文房具

9:数年利用していない服

10:数年使ってないバッグ

11:数年履いていない靴

12:使いきれないタオル、ハンカチ、ふきん

13:必要以上にあるビニール傘

14:紙袋

若い頃に購入した服や靴。好みではない食器や雑貨。使わないからキレイな未使用な状態のままもっているものが多くありました。いくらキレイでも、数が多すぎることで使いたいものがすぐに手に取れず、スペースを圧迫している状態。

なので、自分にとって適正な状態をイメージして数を絞ることにしました。その結果、お気に入りのものが手に取りやすく、気持ちよく使えるようになりました。

「手に負えなくなったもの」を手放す

15:大型の家具

16:掃除機

17:大きなスーツケース

18:クレジットカード

19:今使っていない銀行口座

20:マット・敷物

21:来客用の布団

22:加湿器

23:大量の写真

ものは、維持するためにはメンテナンスが必要。整理したり処分するにもエネルギーがかかり、年を重ねるにつれ大変に感じます。

マットや敷物の洗濯、ほぼ使わない来客用の布団のメンテナンス、便利な家電も手入れが面倒に感じ、手放しました。

さらには使っていないクレジットカードや銀行口座、大型の家具は自分では処分できなくなりそうなので、今のうちに手放すことに。もしものことがあったときに残された人の負担を最小限にもできます。

老後に向けて今の暮らしを少しシンプルにしたことで、心理的にもラクになりました。

「なくても困らないもの」を手放す

24:使っていない美容グッズ

25:使っていない健康グッズ

26:使っていないアクセサリー

27:服を購入したときについてきたボタン・布

28:ネット配信されている取扱説明書

29:試供品

30:写真のネガ

31:卒業アルバム

32:カセットテープ

33:ビデオテープ

34:思い入れのない雑貨類

35:バスタオル

36:お風呂の足ふきマット

37:シンクの水きりカゴ

38:シンクの水きりネット

39:お風呂のフタ

40:場所別の洗剤

41:部屋ごとに置いていたゴミ箱

42:収納用のプラボックス

43:用途が限定の便利グッズ

44:炊飯器

45:使っていないホームベーカリー

46:使っていないジューサー

47:使っていないお菓子づくりグッズ

48:過去の趣味のグッズ

49:ソファ

50:テレビ

歳を重ねるにつれライフスタイルや好みなど、様々なことが変化してきました。自宅には使っていない「過去のもの」と「以前の私が憧れたもの」が蓄積され続けて収納はパンパン。そこに新たに手に入れたものが加わり混沌とした状態になっていました。

そこで、「今使っているもの」や「ワクワクするもの」以外の「なくても困らないもの」を手放すことに。

便利グッズはたしかに便利。でもほかのもので代用できるならなくても困りません。

写真やアルバムなどは、段ボールにつめ込んだまま見返すことなく引っ越す度に運んでいるだけ。なので、別の形で保存したり、必要な部分だけ残して処分。

さらに、ダラダラするだけだったソファやテレビを手放す決断をすると、時間を有意義に使えるようにもなりました。

もったいない病の私でも、親の住まいに衝撃を受けて多くのものを手放し続けたからこそ、「買う前によく考える」「使わないならもらわない」「もらったらすぐ使う」というような、少ないもので暮らすための習慣が身につきました。

自分基準で選ぶちょうどいい暮らし

50代後半になった今は、だれかのマネではない自分の身の丈にあった「ちょうどいい暮らし」が心地いいです。今後も自分と向き合い、少しずつ暮らしを整えていこうと思っています。

私はものを手放したことで人生が好転しました。厳選したお気に入りの食器に料理を盛りつけたり、やりたくない家事が減ったりと、暮らしにワクワクやメリットが増えました。

人生100年時代、だとすれば50代も60代もまだまだこれからです。今日1つなにかを手放したら、明日はきっと、ちょっとだけ軽くなる。不要なものは手放し、おうちも心のなかもスッキリさせてこれから先の暮らしを身軽に楽んでみてはいかがでしょう。