身につけたいスキルとして「英語力」を挙げる人は少なくないのではないでしょうか。現在75歳、「最高齢の英会話教師」として活躍する日高由記さんは、20年以上専業主婦として過ごしたのち、46歳から本格的に英語の学び直しを始め、51歳で英検1級に合格。53歳で全国通訳案内士の資格を取ったそう。今回、日高さんを英検1級合格に導いた、英会話上達のための「最良の方法」について教えてもらいました。

※ この記事は『ありたい自分でいるためにやっぱり私は働くことにした』(自由国民社刊)に掲載された内容を抜粋・再編集しています

英語の文章に慣れるのに「効果的な方法」2つ

「とにかくたくさん英語を読みたい」「英語の文章に慣れたい」と思っている方には、多読をおすすめします。

興味があるテーマ、自分にとって意義や学びがあると感じられるテーマ、楽しいと思えるテーマの本を選ぶとどんどん進められますし、英語も身につく上に満足感も高いです。また継続して読むこともできます。

ここでは、多読に適した2つの教材の活用法をお伝えします。

●1:洋書の「お気に入り」を探す

私もお気に入りの作家の作品をリーディングの教材にしていて、今はニコラス・スパークスの小説を読むのが日課です。

少し前、『大いなる遺産』という映画を見て、チャールズ・ディケンズの原作を読みたくなりました。映像のイメージという手がかりがあると、英語の原作も読みやすくなります。原作を読んでから映画を観るのもいいでしょう。

ベストセラーから選ぶ、だれかの書評を参考に選ぶ、気分で選ぶ。どんな方法でもかまいません。なにがきっかけで好きになるかはわかりませんが、トライしているうちにお気に入りの本や作家に出合えるはずです。

●2:「英字新聞」で気になるニュースを拾い読み

英字新聞もぜひ活用してみてください。

私は英検1級合格を目指していたとき、『The Japan Times』を徹底的に読みました。紙面の構成がしっかりしていて、ネイティブチェックも入っているので、英語学習者には読みやすいと感じました。

まずは内容がわかる記事、よく知っている事件やニュースの記事から目をとおします。パッとながめてみて、気になるところだけ拾い読みでもかまいません。

購読すると毎日届くのがプレッシャーになるので、最初のうちはコンビニや駅の売店で週に1回購入するくらいから始めるのがいいでしょう。

英字新聞で多読に慣れておくと、英検1級の問題集を開いたとき、わかる単語や意味が推測できる単語に気づくことが増えて、「英語が読める」という手ごたえも感じられると思います。

人生も英語も「完璧」を求めない

人生には経験からしか学べないことがたくさんありますが、英語もまさにそうだと思います。

日本人は「少しできるようになってから習いに行こう」なんて気の長いことを言いがちですよね。私はそれはちょっとおかしいと思うのです。だって、できないから習いに行くものなのに!

最初から完璧を求めなくていいんです。それこそ、とくにスピーキングにかんしては試行錯誤しながら学べばいいんです。

●英会話が上達する「最良の方法」

スピーキング(英会話)上達の最良の方法は、とにかく話すこと。英会話の回路は実際に話すことでできていくので、頭の中でひとりで英会話をしていても、この回路はなかなか発達していきません。

目の前の人と話すのがいちばんよい練習です。目の前にいる人と英語で話そうとしたら、やはり慣れるまでに時間がかかります。少しずつ時間を積み重ねて伸びていくもの、それが英会話やスピーキングの力です。だからあせってはいけませんよね。

幼少期から英会話を学ぶカリキュラムを受けられた人は恵まれていますが、日本人の多くは、話すことの楽しみをわからないうちに英文法やリーディング(読解)を学んでしまうので、それが「できない」というコンプレックスにつながってしまうのではないかと思います。

人と話をする醍醐味は、自分のことを伝える楽しさと、相手のことがわかる楽しさです。そういう経験を通して「英語を話すのは楽しいな」と思えたら、自発的に勉強ができる基礎ができあがると思います。