【日本代表レポート】森保一監督が名前を挙げて語った選手とは
8分、柴崎岳がふわりと前線に出したパスに走ったのは、体格差のあるマークを一瞬のスピードでかわした相馬勇紀だった。トラップできる範囲よりも前に飛んだボールに、相馬は右足を伸ばして何とか触る。このワンタッチがGKの読みを外した。ワールドカップ公式球の「アル・リフラ」はゴールに飛び込み、日本は待望の先制点を挙げた。
相馬にとってもうれしいゴールだった。ワールドカップメンバーに入るチャンスが巡ってきたのは7月のE-1選手権。大会MVPに輝き9月のヨーロッパ遠征メンバー入りを果たす。そこでも存在感を出したものの、本大会メンバー入りは「五分五分」だと思っていた。
そして26人に選ばれたもののライバルは多い。カナダ戦の左サイドで先発したのは久保建英。そして好調な三笘薫もいる。その中で相馬は右サイドでの先発を余儀なくされた。
いつもは右足のインサイドでボールを運ぶ相馬にとって、右サイドでの起用は縦に突破しようとするとアウトサイドでボールを動かすことになり勝手が違う。またターンするときもタッチラインとの感覚がいつもの逆のため、何度かタッチラインを割ることがあった。
そんな状況で「数字」という結果を出した。本大会での出場も見えてきたと言えるだろう。
だが、このカナダ戦の前日、相馬は報道陣の前を通るときに上田綺世の陰に隠れ、止りたくないようにしているように見えた。そして実際何も語らず報道エリアを通り過ぎたのだ。そのことを指摘すると本人は顔を赤らめながら「今度から呼ばれたら止まります」と微笑んだ。
右サイドで出場したことについても「自分なりになんの得意なこと出せたらと思います。自分は任されたところをやろうと思っていて、もっと次は修正できると思います」と前向きに捉えている。
森保一監督は試合後の記者会見で、この試合でよかったと思う選手の名前を聞かれて相馬を挙げた。それは得点したからではなく、右サイドに取り組み、選択肢の一つになったことからだった。
大会では運を持った選手が勝利に導くことがある。遅れてきて得点を奪った選手がラッキーボーイになるかもしれない。
【文:森雅史@ドーハ/日本蹴球合同会社】
相馬にとってもうれしいゴールだった。ワールドカップメンバーに入るチャンスが巡ってきたのは7月のE-1選手権。大会MVPに輝き9月のヨーロッパ遠征メンバー入りを果たす。そこでも存在感を出したものの、本大会メンバー入りは「五分五分」だと思っていた。
いつもは右足のインサイドでボールを運ぶ相馬にとって、右サイドでの起用は縦に突破しようとするとアウトサイドでボールを動かすことになり勝手が違う。またターンするときもタッチラインとの感覚がいつもの逆のため、何度かタッチラインを割ることがあった。
そんな状況で「数字」という結果を出した。本大会での出場も見えてきたと言えるだろう。
だが、このカナダ戦の前日、相馬は報道陣の前を通るときに上田綺世の陰に隠れ、止りたくないようにしているように見えた。そして実際何も語らず報道エリアを通り過ぎたのだ。そのことを指摘すると本人は顔を赤らめながら「今度から呼ばれたら止まります」と微笑んだ。
右サイドで出場したことについても「自分なりになんの得意なこと出せたらと思います。自分は任されたところをやろうと思っていて、もっと次は修正できると思います」と前向きに捉えている。
森保一監督は試合後の記者会見で、この試合でよかったと思う選手の名前を聞かれて相馬を挙げた。それは得点したからではなく、右サイドに取り組み、選択肢の一つになったことからだった。
大会では運を持った選手が勝利に導くことがある。遅れてきて得点を奪った選手がラッキーボーイになるかもしれない。
【文:森雅史@ドーハ/日本蹴球合同会社】
