手足が冷える人は足指のツボを…専門医語る「冷え症」対策

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女性の7割が「冷え」に悩んでいるという。いっこうに改善しないというそこのあなた。あなたは自分の冷え症の“タイプ”を知っていますか? タイプによって対処法が異なるんです――!

「『冷え』は日本女性の約7割が悩んでいる症状といわれていますが、西洋医学では『冷え性』と書くように、病いと見なさず軽視されがちでした。しかし東洋医学では『冷え症』と書くように、『冷え』は治療すべき重大な症状のひとつなのです」

そう教えてくれたのは、北里大学東洋医学総合研究所・北里大学客員教授の伊藤剛先生だ。消化器内科医と、東洋医学の専門家の伊藤先生は、日本最初の「冷え症外来」で20年以上にわたり、現代医学の観点から研究を続けてきた。

その結果、「冷え」や「冷え症」にはさまざまなタイプがあることを解明した。自分がどの冷え症タイプなのかを、次のチェックシートで調べてみよう。

■冷え症のタイプ別診断(※伊藤先生監修のもと本誌作成)

【Q1】ふだんの手足の状態は?…(2点)

〈A〉手と足が氷のように冷たい
〈B〉足は冷たいが手は温かい
〈C〉触ると手も足も温かい

【Q2】ふだんの汗の状態は?…(1点)

〈A〉あまりかかない
〈B〉顔や頭にかきやすい
〈C〉全身にかきやすく冷えやすい

【Q3】ふだんの食事量は?…(1点)

〈A〉少なめ
〈B〉普通
〈C〉多めのときもある

【Q4】寒いところにいると、どこがもっとも冷えやすい?…(1点)

〈A〉手と足の指先
〈B〉足やふくらはぎ
〈C〉下腹や太もも

【Q5】冷えのほかに起こりやすい症状は?…(1点)

〈A〉頭痛
〈B〉顔のほてり
〈C〉お腹の張り

質問の答えに該当する〈A〉〈B〉〈C〉の箇所に点数を書き入れて、最後に〈A〉〈B〉〈C〉別に点数を合計する。

もっとも高い点数が〈A〉の人:四肢末端型 冷え症
もっとも高い点数が〈B〉の人:下半身型 冷え症
もっとも高い点数が〈C〉の人:内臓型 冷え症
もっとも高い点数が〈A〉で、なおかつ腋の下で測る体温が常に低い人:全身型 冷え症

今回、4つのタイプの冷え症の対処法を伊藤先生に教えてもらった。

「自分がどのタイプの冷えなのか把握できたら、ツボ押しや漢方薬、カイロによる温めなどの対処法を実践してください。手が届かないツボは、ボールを使い押しましょう。おすすめは3号サイズのソフトボールです」

点数が同じだったり、高いものが複数ある場合は、2つ以上の型の「混合型」であることも。対策を順にやってみて、改善すればそれを続けてみよう。

【四肢末端型 冷え症】

押す場所:八風(はちふう)

「足の指と指の間、左右で計8つのツボで構成される『八風』は、指の先端の交感神経をゆるめ、細くなった動脈を拡張し血流を増やします。足の甲の、指と指のあいだの付け根にある関節の、すぐ手前にあるくぼみがツボです」(伊藤先生・以下同)

4つの指をツボにあて、垂直に押す。5秒押して休憩、それを5回繰り返す。1日2セット行う。

【下半身型 冷え症】

押す場所:臀中(でんちゅう)

「座骨神経にダイレクトに働きかけるツボが『臀中』です。この臀部のツボを押すと、硬くなった筋肉(梨状筋)の緊張がゆるんで座骨神経と交感神経の圧迫が緩和されます。お尻の痛みが取れると同時に下肢の血流が増え、脚の違和感や冷えが緩和します。3号のソフトボールを使用するといいでしょう」

膝を立ててあおむけになり、押す場所置いたボールの上にツボがくるように体重をかける。左右片方ずつ、体を45度傾けて押す。5秒押して、5秒休憩、それをそれぞれ5回繰り返す。1日1セット行う。

【内臓型 冷え症】

温める場所:中条流子孕(ちゅうじょうりゅうこばらみ)のツボ

「内臓型は、まずは漢方薬を服用するのがよいと思われます。『温経湯(うんけいとう)』という薬があり、手足や顔のほてりを軽減し、子宮や膀胱、腸管の血流を増やして温めてくれます。さらに、『中条流子孕のツボ』をカイロや温灸などで温めるといいでしょう。おへそを頂点とした正三角形の角で、一辺の長さは自分の唇の幅の長さです」

やけどの恐れがあるので、服の上から貼るカイロなどを貼る。つけたまま寝たりしない。

【全身型 冷え症】

押す場所:膏肓(こうこう)

「全身型冷え症のツボは『膏肓』といって、心肺機能を高めてコリを解消するための背中のツボです。慢性的な疲労感や倦怠感が、このツボを押すことで楽になります。肩甲骨の上から約2分の1の ところで、肩甲骨の縁の内側にあるのがツボ」

あおむけになり、背中の中心に向かうようなイメージでツボを押す。5秒押して、5秒休憩、それを左右それぞれ5回繰り返す。1日1セット行う。

4つの冷え症の対処法から自分にあった正しい対策で、冷たい体とおさらばだ!

【PROFILE】

伊藤剛先生

北里大学東洋医学総合研究所・北里大学客員教授。冷え症の専門家で、「冷え症外来」の第一人者でもある