青森山田高校主将のMF松木玖生【写真:中戸川知世】

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決勝で大津を4-0で破り、3年ぶり3回目の優勝を達成

 第100回全国高校サッカー選手権は1月10日に決勝戦が行われ、青森山田(青森)が大津(熊本)を4-0で下し、3大会ぶり3回目の優勝を果たした。

 2年連続の準優勝となっていたなか、黒田剛監督、そして主将のMF松木玖生(3年)はリベンジ達成への感慨を語った。

 今大会の青森山田は2回戦から登場して1月8日の準決勝までの4試合を17得点2失点で勝ち上がり、インターハイと高円宮杯U-18プレミアリーグEASTを優勝した今年度、この選手権と合わせての3冠を狙ってきた。

 その青森山田は、黒田監督が「国立で1試合やった経験をポジティブに捉えながら、前半から1年間やってきたプレッシングサッカーをとことんやろう」と選手たちを鼓舞して試合に入った。そのとおりに大津を押し込んで試合を進めると、前半37分、コーナーキック(CK)からDF丸山大和(3年)が先制点を奪った。

 このCKを取るのにつながるプレーがあった松木は、「チームの勢いがなくなってきていたので、仕掛けてコーナーを取るようなクロスを上げて、そのコーナーから得点ができたのが一番だったと思う」と振り返った。

 松木にとっては1年生から試合に出場し、2大会前は卒業後に浦和レッズ入りしたMF武田英寿を中心にしたチームで準優勝。前回大会は同じく卒業後に浦和入りしたDF藤原優大を擁したチームで準優勝と、あと一歩で頂点を逃してきた。それだけに「全国で自分が一番、この選手権で悔しい思いをしてきた。このチームで優勝できると思っていたし、チームメイトに感謝している」と、その思いを語った。

黒田監督が選手に送った言葉「1年間やってきたことだけを信じて頑張ろう」

 また、黒田監督もこの決勝戦に臨むにあたって「昨年、一昨年の失敗を学習し、今年はそれがないように、と。三冠に向け、2.9まで来たと。3.0にするため、青森山田が1年間やってきたことだけを信じて頑張ろう」という言葉を選手たちにかけてきたという。

「春から打倒・青森山田という声が全国各地から聞こえてきた」と話した黒田監督だが、この選手権に関しては王者というよりも、リベンジを期した野心あふれるチャレンジャーの戦いを展開した。

 その根底にあるのは「シュートを打たせない、リスタートを取らせない、堅守速攻、ポゼッション、リスタートと何でもできるサッカーを志向してきた」というオールラウンダーを目指す方針であり、「それが決勝戦で見せたサッカー。今日はパーフェクトなゲームをやってくれた」と、優勝という形で結実した。

 終わってみれば準決勝を6-0、決勝を4-0と、全国の舞台を勝ち上がってきた実力校を相手にした試合で大差をつけた。どのポジションを見ても隙のない王者にふさわしい戦いを見せた青森山田が頂点に立った。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)