「シニア層のトップ銘柄」目指す生保が重視する保険商品
副島社長は「人生100歳時代を先取りした商品やサービスをご家庭に提供していきたい」とし、認知症治療や予防などの認知症シリーズなどを強化・拡充する方針。次期中計の最終年度となる24年度末に顧客300万人、営業利益に相当する基礎利益で1000億円を目標に据える。
同社が運営する全国約300カ所の高齢者向け住宅の入居者を対象に販売しているが、並行して別の介護事業者や各種介護団体にアプローチしている。「平成は少子高齢化を遠くから俯瞰(ふかん)していたが令和の時代は現実として多くの課題が起きてくる」(副島社長)との認識がある。商品開発余地は依然あると考え長寿化に根ざした商品の開発を進める考え。
副島直樹社長に経営戦略や販売が好調な認知症保険について聞いた。
―中計では代理店チャンネルを生かした戦略を重視しています。
「主力の営業職員で成長する姿が基本で、代理店はその補完的存在と考えている。代理店は競争が激しい領域であり、分かりやすく複雑でない商品提供が必要だ。実際の窓販担当者が説明に多くの時間を費やさない商品を提案している。分かり易さを提案するのは顧客に対しても同じで、業界で苦情が多い外貨建て保険でも苦情はほぼ発生していない」
―認知症保険が顧客の支持を得ている理由をどう見ますか。
「シニア世代の不安を真正面から見つめて商品化したことが大きい。死亡保険や介護保険などはいずれも働き盛りの責任世代を想定した設計となっている。そうした常識から脱却し、60―70代の保障ニーズに着目した。加えてシニア世代に多い白内障や骨折など特定疾病保障を付けた販売戦略が市場を切り開いた要素だ」
―高齢化社会で生命保険会社が果たす役割は。
「戦後に作られた社会保障制度の改革は簡単ではない。生保会社は、社会保障の補完勢力として不足部分を担える。人口の総数は減っても65歳以上の人口は実数で増える。シニアマーケットの先進国である日本で成功すれば、商品やサービス、技術で世界に出て行ける」(文=増重直樹)
