サッカーマニア必見! “トーキックの魔術師”が本物のトーキックを蹴ってみた
トーキックのスペシャリスト、奥村敬人氏にその強烈すぎる一撃を見せてもらった
サッカーW杯ロシア大会が3か月後に迫っている。15日には日本代表の欧州遠征メンバーが発表されるなど、盛り上がりを見せている。
日本にトーキックのスペシャリストがいる。フットサル界のレジェンドで、現在はFリーグ・湘南ベルマーレの監督を務める奥村敬人さんがその人だ。実際に日本が誇る職人にトーキックを披露してもらい、「THE ANSWER」編集部がその瞬間を動画に収めた。
ゆったりとした助走から繰り出す右足でのシュートは、まさに“強烈”の一言だ。スロー再生(2〜11秒)では不規則なボールの起動や、ゆがみ具合もよくわかる。GK側の視点からの衝撃(12秒)。そしてパスを受けてからノーモーションでのシュート(13〜17秒)。これが“スペシャリスト”が繰り出すトーキックの一部始終だ。
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奥村さんにトーキックへの思いを語ってもらった。
そもそもトーキックが持つイメージとはどういうものか。初心者が使うもの? つま先が痛くなりそう? 日本のフットサル界では、プロでもトーキックを使う選手はほとんどいないそうだが、“スペシャリスト”奥村さんは実にもったいないという。
つま先部分で蹴るトーキック。その威力もさることながら、軌道も一定ではなくバラバラ。そして何よりの強みが、ノーモーションで繰り出すことができるため、GKの意表をつける。使いこなせば大きな“武器”となる。日本が誇る“トーキック職人”にその極意を聞いた。
「押し出して体重を乗せるというイメージ。ドライブをかけたいときはこすり上げるイメージ。球種はシチュエーションによって分けています。練習すれば、だれでもできると思いますよ。インステップキックに比べれば、トーキックはつま先で蹴ればいいだけなので、女性の方でもまず最初に上達しますね」
練習すればだれにでもできるようになるというトーキック。初心者にこそまず勧めたいというが、そのメリットは非常に大きいものがある。
「どんなシュートが入るんだろうと考えて、トーキックが1番入ると思った。誰よりも練習したと思います。点がとれるのになんで使わないんだろうと。やっぱり(つま先が)痛いからとか、意外と蹴りづらいとか、歩幅を合わせづらいとかで。ただ間違いなくGKからすると、軌道がわかりづらい。インステップよりも、モーションが早くタイミングがとりづらい。トーキックは一番点を取りやすいんです」
どんな局面でも使えるトーキックは世界レベルにこそ絶対に必要な技術
奥村さんはそう力説する。また得点を狙う場面だけでなく、どんな局面でも使えるのだという。
「自陣のゴール前でもクリアできる。モーションなく蹴れるというメリットは大きいですね。遠い距離からのミドルシュートも打てますから」
ただ日本のフットサル界に、トーキックを使いこなす選手はほとんどいないのが現状だという。
「引退して10年ですが、未だに僕の名前が出てくるので。海外にはたくさんいますよ。ブラジル代表のロドリゴ(2012年のフットサルW杯の優勝メンバー)とか。ハーフラインくらいから決めちゃう選手もいます」
だからこそ、トッププレーヤーにもマスターしてほしいのだという。
「世界で戦うためには、間違いなく必要な技術。トラップしてすぐ打てるとか、世界レベルのGKだと普通のシュートはまず入らないですからね」
初心者からトップ選手まで、だれでも扱え、ものにすれば大きな“武器”。習得へのカギはどこにあるのか。
「まずは来たボールを、止めてしっかりと当てるところから。どんな局面でもトーキックでゴールに入れることで、成功体験として身につく。大人になってからフットサルを始める人には特におすすめですね。トーキックのほうが点が入りますからね。覚えやすくて点が取りやすい技術なのかなと。トーキックを使う選手がどんどん増えていってほしい」
トーキックの第一人者はこう強調し、“後継者”の出現を願っていた。
◇奥村敬人(Fリーグ湘南ベルマーレ監督)
1975年10月1日、神奈川県藤沢市生まれ、藤澤西高校でインターハイ出場。卒業後プロを目指し、アルゼンチンへ。州リーグで1年半プレーし帰国。その後日本でフットサル選手に。2000年に「P.S.T.Cロンドリーナ」を立ち上げ、日本一にも貢献。2007年に湘南ベルマーレと提携。Fリーグで1年間プレーして、コーチ、監督を務める。(THE ANSWER編集部)
