学生の窓口編集部

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観光で訪れることがメジャーになってきているインド。しかし、まだまだ私たちの知らない世界が広がっている神秘の国であることに違いはありません。

その中でも独特なのが、今回登場する地下に繋がる不思議な階段です。歴史的建造物の多くは地上に造られ、観光の際には上を見上げることが多いものですが、これらは地底深くを見下ろすもの。そんな、これまで見たこともないインドの地下建造物を紹介します。

●Mahila Bag Jhalra(ジョードプル/ラジャスターン州)

これらの写真を撮影したのはジャーナリストのVictoria Lautmanさん。インドに興味を持ち、30年前からたびたび訪れてはインドに眠る謎を探っているのだそう。そして発見したのがここに登場する「階段井戸」。世にも珍しい巨大な地下建造物です。

●Agrasen ki Baoli(デリー)14世紀

階段井戸とは文字通り階段が付いた井戸。インドでは「Baoli」や「Vav」と呼ばれています。Lautmanさんは4年をかけ、インドの7つの地域で約120個を見つけたのだそう。

●名称不明(ナルナウル/ハリヤーナー州)

これらは1年を通じての水の安定した供給のために建築されたもの。インドの乾燥地帯では地下水を得るために地下9階程度まで掘らなければならないとのこと。その深い位置にある水を汲むために階段が造られたのでした。

●Dada Harir Vav(アーメダバード/グジャラート州)1499年

しかし、数週間から数ヶ月続く猛烈なモンスーンの時には水位が極端に上がり、階段は水没してしまいます。その後、水位が下がってくると、また階段が登場するのでした。

●Mukundpura Baoli(ナルナウル/ハリヤーナー州)

●Raniji Ki Baoli(ブンディ/ラジャスターン州)1699年

なかには、井戸と呼ぶにはもったいないほどの美しい彫刻が施されているものも。

●Ujala Baoli(マーンドゥー/マディヤ・プラデーシュ州)15世紀後期

なかでも、2014年に世界遺産に登録された「ラニ・キ・ヴァヴ・グジャラート・パタンの女王の階段井戸」は水を確保するだけでなく、水を神聖なものとするために寺院として建てられたものなのだそう。1,500を超える彫刻があり、神秘的な空間になっているのでした。

●Helical Vav(チャーンパーネール/グジャラート州)15世紀


●Panna Meena Kund(ジャイプール/ラジャスターン州)16世紀


●Rajon ki Baoli(デリー)1506年


●Rudabai Vav(アダラージ/グジャラート州)1499年


●Chand Baori(アブハナリー/ラジャスターン州)9〜10世紀


●Indaravali Baoli(フェイプール・シクリ/ラジャスターン州)16世紀


●Rajon ki Baoli(デリー)1506年


●Neemrana Baoli(ニムラナ/ラジャスターン州)1570年


●Assi Khamba Baoli(グワーリオール/マディヤ・プラデーシュ州)16世紀


●Mirza Alijan Baoli(ナルナウル/ハーリヤーナ州)


●Ratala Vav(ランプラ/グジャラート州)15世紀


●Bhamaria Vav(メマダバード/グジャラート州)1500年

階段井戸の形状はさまざま。これからのインドの旅は地下が面白そうです。


(文/訳 木口マリ)

写真/記事提供:Bored Panda