中国の大手ポータルサイト「新浪網」はこのほど、「J−20戦闘機にロシアはとても追いつけない。古い元手を食いつくし、なすすべもなし」と題する記事を掲載した。記事はまず、8月下旬に開催されたモスクワ航空ショーを紹介。ロシアは伝統的な航空大国として、多くの航空機や装備を出展したと論じ、その代表格として、公開される機会の少ない「Su−15」や「MiG1.44」などの戦闘機を挙げた。(写真は新浪網の上記記事掲載頁キャプチャー)

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 中国の大手ポータルサイト「新浪網」はこのほど、「J-20戦闘機にロシアはとても追いつけない。古い元手を食いつくし、なすすべもなし」と題する記事を掲載した。

 記事はまず、8月下旬に開催されたモスクワ航空ショーを紹介。ロシアは伝統的な航空大国として、多くの航空機や装備を出展したと論じ、その代表格として、公開される機会の少ない「Su-15」や「MiG1.44」などの戦闘機を挙げた。

 しかし記事は、ロシアの出展について「現役や退役した航空装備」として、「航空大国としてのロシアが没落しつつある事実を覆い隠すことは難しかった」と主張した。

 問題点として、ソ連崩壊後にロシアは多くの国際的にも先進的な科学技術を継承したが、その後の国防科学技術への注力が合理的でなかったと主張。「ソ連から元手を引き継いだ以外、ほとんど何もできなかった」と論じた。

 現在のロシアには、ソ連解体後に着手された新たな航空装備はなく、ロシアが全力で取り組んでいる「PAK FA(T-50)」の開発も、順調ではないと指摘。理由として、航空兵力関連の技術開発には、長期に渡り大量の資金を投じる必要があり、新たな装備が開発され配備されても、長期に渡って大量の資金を必要とする訓練が必要と論じた。

 記事は、空軍の戦力維持はすべての段階に渡って「紙幣を燃やす」ような資金投入が必要であり、現在のロシアには大量の予算を国防のために投じることは不可能と主張した。

 中国については「航空工業が近年になり、巨大な進歩を獲得」と主張。「J-20(殲-20)」と「J-31」により、米国に次いで世界で2番目のステルス戦闘機を保有する国になったほか、無人航空機の分野でも、目覚ましい発展を見ていると主張した。

 記事は、ロシアの航空工業について「没落の速度を速めるだけ」と主張。「発展や刷新は、全くの荒唐無稽な議論」と酷評した。

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◆解説◆
 中国では軍事関連の記事が多く発表されている。「威勢のよさ」を売り物にする記事も目立つ。上記記事も、現実を詳細に分析するというよりも、読者を喜ばせる“娯楽的要素”の大きい記事と言える。

 資金不足によりロシアの軍需産業では開発の速度が低下しているのは事実だが、中国の兵器開発が「破竹の勢い」というわけでもない。主力戦闘機の「J-11」シリーズは、ロシアの「Su-27」を土台に、無許可で改良を施した機体。さらに、中国製エンジンは性能と信頼性が低く、「J-20」などについても現状では、ロシアからエンジンを輸入しないことには「まともに飛ばせる目算」が立っていない。(編集担当:如月隼人)(写真は新浪網の上記記事掲載頁キャプチャー)