片山・ベッセント会談で飛び交う臆測…迫る39年半ぶり円安でスピード利上げはあるか?
「インフレ増税」大歓迎の高市政権の圧力をかわし、日銀が4会合ぶりの追加利上げに踏み切ってから1週間あまり。円売りにブレーキはかからず、東京外為市場の円相場は1ドル=162円の壁を試すような動きを繰り返している。39年半ぶりの安値が目前に迫る中、片山財務相はベッセント米財務長官とオンライン会談。市場牽制に躍起だが、打てる手は限られている。
【もっと読む】原油上昇から9カ月遅れで襲い来る狂乱物価を高市政権が野放し…今も補助金政策にドヤ顔の経済オンチ
片山氏が22日夜にベッセントと会談したと報じられると、政府・日銀の為替介入への警戒感から円相場は161円近くに急伸した。一夜明け、片山氏は「日米間では必要とあれば断固たる措置を取るということを互いにしっかり合意している」と米国との協調をアピール。11.7兆円を投じたGW以来の為替介入をチラつかせたが、間を置かず円安圧力が盛り返している。
円安を是正する特効薬は、日米金利差を縮める利上げにほかならない。円安に苦虫を噛み潰している米国は利上げ圧力を強めている。高市は経済オンチでもあれど、わが身かわいさは人一倍。日銀に7月末の金融政策決定会合で連続利上げを認めさせるのか。はたまた臨時会合開催により、サプライズ利上げの道筋をつくるのか。今月の決定会合を病欠した植田総裁は23日、無事に公務復帰した。
対中強硬なのに大バーゲン
経済評論家の斎藤満氏はこう指摘する。
「そもそも、片山−ベッセント会談でマトモな協議がなされたのか。その点からして疑問です。ベッセント氏は実質マイナス金利を放置する高市政権にイラついている。5月中旬のパリG7財務相・中央銀行総裁会議で片山氏との会談をパスしたことからも明らか。直前に訪日した際、植田氏との会談を邪魔されたのが尾を引き、信頼関係はガタガタです。片山氏が円安阻止への協力や介入容認を懇願したところで、まずは利上げが先だと耳を貸さないでしょう」
そうでなくても、為替介入する大義はない。円安はじりじりと進行している。片山氏が警戒する「投機的な動き」とは言い難いし、「特定の水準」で手を出せば為替操作に該当しかねない。
「口先だけなのか、行動を伴うのか。マーケットは探りを入れながら介入ポイントを探る展開です。円安進行にほくそ笑んでいるのが中国です。人民元は対ドルで高値水準にあり、日経平均株価は彼らから見れば4万円程度の感覚。株にしろ不動産にしろ、日本のありとあらゆるものが安い。高市首相は対中強硬姿勢を崩さない一方、大バーゲンですから理解不能です」(斎藤満氏)
1ドル=170円突破が現実味を帯びている。
◇ ◇ ◇
経済オンチの高市首相のせいで、ますます「安いニッポン」になり下がっていくのか。関連記事【もっと読む】で詳しく報じている。
