浜州市沾化区にある300メガワット養殖併用型太陽光発電所。(5月28日撮影、浜州=新華社配信/賈舒雨)

 【新華社浜州6月19日】中国山東省で、塩害により活用が難しかった沿海部の土地を太陽光発電に生かす取り組みが進んでいる。発電設備の下で養殖を行う「漁光互補」などのモデルにより、塩害地がクリーンエネルギーを生む収益源に変わりつつある。

 山東省は中国有数の経済大省で、エネルギー消費量も大きい。沿海部には塩分やアルカリ分の影響を受けた土地が約60万ヘクタール広がっており、同省は脱炭素化を進める中で、こうした沿海部の土地を太陽光発電などに活用している。

 浜州市沾化(せんか)区の沿海部では、敷地面積約300ヘクタール、出力30万キロワットの養殖併用型太陽光発電所が稼働している。金恵新能源の王海峰(おう・かいほう)副総経理によると、約1年の運用調整を経て、現在の1日当たりの発電量は350万キロワット時前後で安定している。今年5月までの累計発電量は2億4千万キロワット時を超えた。

昌邑市柳疃(りゅうたん)鎮青阜村にある湾塘太陽光発電所。(2025年10月22日撮影、浜州=新華社記者/王志)

 国網浜州供電公司の任玉涛(じん・ぎょくとう)氏は、現在の発電効率ならこの発電所が供給する電力で、沾化区と周辺地域のおよそ8万世帯の年間需要を賄えると指摘する。年間で標準炭約7万トンを節約し、二酸化炭素(CO2)排出量を約16万8千トン削減できるという。

 同発電所では、養殖水面の上に太陽光パネルを設置し、発電と養殖を組み合わせている。養殖業者の劉樹清(りゅう・じゅせい)さんは「太陽光パネルが日差しを遮るようになり、夏場の水温は2、3度下がった。エビが病気になりにくくなり、生存率は以前の7割から8割に上がった」と話す。昨年は約7ヘクタールで養殖した「塩田エビ」で30万元以上の収入を得た。

 山東省太陽エネルギー産業協会の張暁斌(ちょう・ぎょうひん)常務副会長は、太陽光発電はクリーンエネルギーを供給するだけでなく、地域の収益源を広げる効果もあると指摘する。塩害地の活用に新たな原動力をもたらしているという。

 山東省は近年、エネルギーの低炭素化に向け、クリーンエネルギー拠点の整備を進めてきた。特に省北部の塩害地帯では、風力や太陽光、蓄電、送電を一体化した千万キロワット級の拠点づくりを進めている。同省の非化石エネルギー発電設備容量は1億4千万キロワットを超え、全体の約55%を占める。風力と太陽光の年間平均利用率はそれぞれ97.2%、98.5%に達している。(記者/王志)