コメの価格が急騰した「令和の米騒動」から1年、今年のコメ価格は…
去年、2025年6月に撮影した熊本市のスーパーの映像では、コメの価格が5キロで税込4000円を超えています。
この頃は、コメの価格が急騰した「令和の米騒動」と言われました。
あれから1年が経ちます。
農林水産省がまとめた2025年6月からの全国のスーパーで販売されているコメの平均価格のグラフです。
1年前と比べると500円以上値を下げています。
しかし、2025年が豊作だったことなどから在庫に余裕ができました。
そのため、全国の倉庫で在庫を減らすため、安く販売する動きがあります。
消費者にとってはうれしいことですが、一方で、生産者や卸売店からは苦悩の声が聞かれます。
6月16日、熊本市のスーパーに並んだコメの価格は5キロで2999円(税込み)です。
店長によりますと、同じ銘柄のコメは、1年前と比べ1000円以上安くなっているということです。(「ひのひかり」の税込み価格:現在5キロ2999円、1年前4キロ4103円)
■買い物客「ずいぶん安くなりました。(去年は)コメを控えてパン、麺類(を食べていた)」
■買い物客「物価が上がって仕方がないけど、コメだけは安くなって助かるね」
消費者にとってはひと安心ですが、価格が落ち着いた背景にあるのが…。
■みやはらZ南熊本店 橋本憲明店長「今年の新米がやがて出てきますので、どうしても倉庫にあるお米を出してしまわないといけない、問屋さんの都合があるようです」
■6/16熊本市南区日吉 こめ蔵こめよし
コメ農家と小売店の間に入る卸売店の倉庫には、去年2025年秋に収穫されたコメの袋が大量に積まれていました。
■藤木米穀 藤木健太専務「去年は不作で少なかったが、国が備蓄米を出しているので、その分、余っている」
これらのコメは2025年秋、生産者から、60キロあたり3万3000円あまりで購入したものです。
しかし、今の卸売価格は、1万円台にまで下落したということです。
■藤木専務「ここまで極端に(価格が)下がることはなかった。かなり厳しいと思います、米屋さんは」
この卸売店では、現在2000トンほどの玄米を保管していて、倉庫の空きに余裕がありません。
そのため、今後入ってくる新米を保管するスペースが確保できず、このままでは別の場所で新たに倉庫を借りる必要もあり、費用が増えるということです。
さらに。
■藤木専務「コメの品質を保つために、夏場は倉庫内を13℃くらいに保って温度を調節しています」
冷房の電気代もかかり、コストが増えているといいます。
■藤木専務「ある程度の価格を維持しながら、消費者も納得する価格で推移していけばいいと思います」
■6/14 阿蘇市・コメ農家
苦悩するのは生産者も。8ヘクタールあまりで田植えを終えたばかりの阿蘇市のコメ農家は、農薬や燃料費などが高騰する中、コメの価格下落に不安を感じているといいます。
■コメ農家 村上裕幸さん「(価格下落の)メリットは、はっきり言ってないですね。どうやって経営を成り立たせていくか見通しが立たないですから、不安ですね」
早ければ、7月中に始まる早期米の流通。ことしの新米価格は、どれほどになるのでしょうか。
■橋本店長「新米で5キロ2500円くらいで落ち着けばいいと思っています。ある程度の価格を維持するのも大事ではないかと思っています」
令和の米騒動から1年。消費者にはうれしい価格の値下がりですが、その裏で生産者たちの不安が増しています。
