発達障害の子の自立に必要なのはこれだ! 小児科専門医が教える”身に付けさせてあげたい「4つの力」”

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落ち着けない、こだわりを抑えられない、気持ちを切り替えられない……発達障害を抱える子には「できない」ことが多く、保護者の悩み・教師の負担となっている。“いずれはきちんと自立してほしい”そう考えると少しでも「できること」を増やしておきたいところだが、どうすればいいのか。発達障害の臨床に長年携わる医師2人が総力を挙げてつくった著書『発達障害を抱える子どもの「できる!」を増やす作戦事典』から、とっておきの知恵をご紹介する。

少しでも家族の力になりたい

小児科医として外来診療を担当していると、診察室で子どものご家族から、日々「家庭や幼稚園・保育園、学校での子どもの行動」「対人関係での困りごと」「知的発達や学習面についての心配」といった、発達特性に関する相談がたくさん寄せられます。

わが子の抱えている困難が、年齢とともにいずれは社会に順応できる特性であるのか、専門職の支援が必要な特性であるのか、たくさんのご家族が案じていらっしゃいます。

発達検査などを経て、障害特性を抱えていることが明らかになると、家族の不安はさらに大きくなりますが、そのような不安を解消するための手がかりのひとつとなればと思い、新たに上梓したのが『発達障害を抱える子どもの「できる!」を増やす作戦事典』(平岩幹男監修)です。おもに幼児期から学童期までの子どもを想定し、将来への見通しのもと、どのように考え、どう接すればよいか、そのポイントを集めました。

発達障害を抱える子どもたちにも、将来社会で自立して生きていくための力を身につけてもらいたいというのが親としての願いだと思います。今回の記事では自立に向けて大人(保護者、先生方)ができる具体的なサポートの方法をお贈りします。

発達障害には、注意欠如・多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)、限局性学習症(SLD)などいろいろあり、知的発達の遅れを抱えている子もいます。しかし、自立を考えた場合、どのような子どもにも必要な「力」があります。以下それらについて考えていきましょう。

自立に必要な「4つの力」

社会で自信をもって生きていくためには、自尊感情と社会的規範意識を身につけたうえで、さらに自ら物事を実行できるだけの「力」が必要です。具体的には次の4つが大切になると私は考えています。

ご家族には、上に掲げた「生活力」「社会性」「健康」「学力」を全体としてバランスよく伸ばし、子どもが社会で豊かに暮らせる「生活者」へと育つよう、後押しをしていただきたいと思います。

具体的には、生活のなかで目標を立て、子どもが課題に取り組み目標を達成できるように力になってほしいのです。本書で紹介するのは、そのための作戦です。

達成が難しい目標や、解決が困難な課題に直面することもあるはずです。そのようなときは、可能な限り「できること」で補いながら、それでも難しいことについては、無理をせず他者の力や、福祉などの社会資源を活用します。「他者(あるいは社会)の力を借りてもいい」ということを、ぜひ子どもにも教えてあげてください。

大人が「してはいけないこと」もある

社会で生きるために必要な、以上の力を子どもにつけてもらうために、大人が普段から心がけてほしいことを取りあげます。それが下の3つの「する」と3つの「しない」です。

◆3つの「する」

・子どもの行動をよく見て理解する

・言葉で子どもをほめる

・行動で子どもに応える

◆3つの「しない」

・責めない

・あせらない

・あきらめない

子どもを無理に頑張らせたり、親が無理して頑張ったりする必要はありません。親も子も素のまま・自然体でいきましょう。

次回は3つの「する」の最初に掲げた項目、つまり子どもの行動をどう見て、どう理解するかについて解説します。

【後編を読む】ベテランの専門医も現場で実践…発達障害の子をぐんぐん伸ばす「ほめ方」3つのポイント

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