【W杯開幕】「奥さんが家事をしていたら絶対に椅子に座らない」母が明かす前田大然の意外な素顔
W杯がついに開幕した。「史上最強」との呼び声高いサムライブルーにおいて、最前線、シャドー、ウイングバックと複数のポジションで強みを発揮できる前田大然(28歳)は、キーマンのひとりだ。足がめっぽう速い野生児は、いかにして大舞台へとたどり着いたのか。そのルーツと素顔について、母親の幸枝さんに聞いた――。
前編記事『【W杯開幕】野山育ち、部屋のない自宅、そして高校時代の過ち…前田大然「献身プレー」の原点』からつづく。
背番号は奥さんの名前の語呂合わせ
日本一を目指して大阪を離れたが、山梨県大会決勝で敗れ、全国高校サッカー選手権への出場はかなわなかった。当初、国士舘大学への進学を視野に入れていたが、練習参加を経て、2016年に松本山雅FCに入団。プロ生活をスタートさせた。
「プロになるなんて思っていませんでした。本人によれば、最初はまったく通用しなかったが、時間が経つと、何とかなっていたようです。振り返れば、山梨学院に入学したときも、最初は一番下手で浮いていたそうですが、いつの間にか通用するようになっていた。大然のサッカー人生はその繰り返しだと思います」
2019年にはポルトガル1部のCSマリティモへ期限付き移籍。初めての海外挑戦はコロナの影響もあり、志半ばで日本へ帰国することに。セレッソ大阪と横浜F・マリノスからオファーがあるなか、前田は幸枝さんにある相談を持ちかけた。
「これまで一度も親に相談事などしたことがない大然が『セレッソとマリノス、どっちがいいと思う?』と聞いてきたんです。大阪にはおじいちゃんとおばあちゃんもいるので、私たちにプレーを見せたいという気持ちがある一方で、マリノスにひかれていたのではないかな。背中を押してほしかったのだと思います。
私は『マリノスがいいんじゃない』と答えました。私はマリノスの攻撃的なスタイルがすごく好きで大然に合うと思ったんです。結果は大正解だったと思います」
マリノスで得点王に輝くなど大ブレイクし、再びヨーロッパへ。スコットランドの名門セルティックで5連覇に貢献し、プレミアリーグなどへのステップアップが予想されている。ちなみに、マリノスやセルティックでは背番号を「38」にしているが、これは奥さんの名前の語呂合わせという。
「結婚したのは20歳のとき。奥さんは4歳年上。最近出た自叙伝『がむしゃら』(幻冬舎)を読んだら、『年齢が離れているから』という理由で一度は交際を断られていたと知り、驚きました(笑)」
愛娘から「坊主は嫌だ!」
プライベートでは3人の子供の父親。かつてはスキンヘッド寸前の坊主頭がトレードマークだったが、愛娘に「坊主は嫌だ」と言われたことがきっかけで髪を伸ばしたのは有名なエピソードだ。
「『満点パパ』であり、『良き夫』だと思います。どれだけ疲れていても自宅に帰れば、お風呂を掃除して『風呂入るぞ〜』と子供たちを呼び、洗濯物まで干すそうです。主人も家事をする人なので、その影響かもしれません。
試合を終えて帰宅した際、奥さんが家事していたら、大然は絶対に椅子に座らないそうです。奥さんが席について初めて自分も一緒に座るとか。はははは。奥さんも『感謝しています。うれしいんです』と話していました」
今回のW杯のメンバー入りについて、前田から特別な報告はなかったという。
「そもそも大然から連絡が来ること自体あまりないです。私から『おつかれさま』『すごかったね』と送ると、夜中に試合を観ている私を気遣って『ありがとう。そっちもおつかれさん』と短い返信が来る。そんな感じです。日本に帰ってくると、孫を連れて大阪に来てくれますが、なかなかゆっくりできる時間はないですね。
じつは、主人も私も、大然と2人きりでお酒を飲んだことがないんです。大然は忙しいので、まだまだ先になりそうですが、いつかそんな日が来るのを、楽しみに待っています」
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