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 女優の川島鈴遥(りりか、24)が公開中の「いろは」(監督横尾初喜)で、デビュー17年目にして初の映画主演を務めている。本紙取材に「今まで頑張ってきた自分へのご褒美かな」と喜びをかみしめた。

 キャリアは7歳から始まり、小学校を早退して栃木から東京に向かう日々。放課後を友達と過ごす日常がないことから、卒業後の引退も考えていた。

 だが、中学1年時にHuluオリジナルドラマ「フジコ」(2015年)で尾野真千子(44)と親子を演じ衝撃を受けた。泣く場面で、母(尾野)と離れたくない感情が自然と芽生え、泣こうとする意識がなくとも涙があふれた。「初めて役としての感情が動くことを学びました。その時の不思議な感覚を今も追い続けています」と芝居を続ける原動力になった。

 中高時代は競合も増えてオーディションに通らない苦しい期間も経験。「必要とされてないという不安に駆られていた」。だが、もがく中でオダギリジョー(50)が監督の「ある船頭の話」(19年)でヒロインに抜てきされた。演技指導をみっちり受け、役の構築の基礎などを学び、今の軸にもなっている。

 なかなか芽が出ずに悩んだ経験も踏まえて、自身を「不器用」と分析する。その不器用さが、「いろは」で演じた鬱屈(うっくつ)とし、奔放な姉(森田憩)に劣等感を抱く女性に没入する武器にもなった。

 不器用な人生も肯定する今作。「演じながら励まされた」とエールも受け、「自分のペースで頑張っていきたい」と若くして長いキャリアを今後も着実に積み重ねていく。(山内 健司) 

 ◇川島 鈴遥(かわしま・りりか)2002年(平14)3月17日生まれ、栃木県出身の24歳。10年にTBS日曜劇場「特上カバチ!!」でデビュー。「ある船頭の話」(19年)で高崎映画祭の最優秀新人女優賞受賞。最近の楽しみは寝る前にホットプレートで翌日に焼くパンを想像すること。1メートル50。