各地で広がる自治体の窓口時間の短縮 住民サービスへの影響は?【働き方改革】
東海地方の市役所や町役場でも、窓口時間を短くする動きが、広がりつつあります。住民サービスへの影響はどうなっているのでしょうか。
「午前8時半過ぎです。いつもは開いている扉ですが、きょうはまだ開いていません」(記者)
午前8時半から午後5時15分まで、住民票発行などの窓口を開けていた愛知県清須市。
7日からは午前9時から午後4時までとし、対応時間を1時間45分減らすことにしました。
その背景は、職員の働き方改革です。
清須市によりますと、これまでは始業時間の午前8時半に窓口が開くため、準備のために出勤を早める必要がありました。
また、窓口が終わる午後5時15分は終業時間と同じ。
来庁者の85%が午前9時から午後4時に集中対応内容の共有や片付けなどは終業後にまわす、いわば「残業ありき」の勤務体系になっていました。
そこで見直したのが今回の窓口時間です。
始業時間と終業時間の前後に余裕をもたせた形ですが、特に市民との関わりが多い市民課の担当者は――
「出勤時間も電車がひとつ遅くても、出勤できるようになって、お子さんを送る職員は余裕を持った出勤ができると思います。5時15分からお客さん対応を始めてしまうと、6時や6時半になることもある。解消されるのは現場としては助かる」(清須市 市民課 次長兼課長 蔵城浩司さん)
来庁者の86%が午前9時から午後4時に集中していたことが時間短縮を後押ししたといいます。
職員に支払う残業代減へ市の財政にもメリットが。これまでよりも、職員に支払う残業代を減らせると見込んでいます。
市民からは時短に理解の声が――
「困りはしない。世間の働き方が変わっていくので、こんなふうになったのかと」(清須市民)
一方でこんな本音も。
「夕方に来たいが、そもそも5時でも仕事が終わったら間に合わない時はある」(清須市民)
「5時まではありがたかったという気持ちはあります。これまで何とか手続きをしたい気持ちもあったが、ぎりぎりに手続きを始めると職員の退庁時間が遅くなる」(清須市民) 窓口の時間短縮をめぐっては課題も窓口の時間短縮をめぐっては、マイナンバーカードの普及でコンビニエンスストアで住民票の写しなどを受け取る人も増えているといいますが、課題も残ります。
「市役所に来ないとできない手続きもある。DXを使ってどこまで来なくてもいい窓口にできるか検討したいと思っています」(清須市 人事秘書課 竹地康祐さん)
住民票の登録や育児関係の手当の申請などは、窓口が開いている時間に受け付けているため、対応を検討しています。
それでも、時間短縮に踏み出した意義は大きいといいます。
「今回の短くした時間で、職員のコミュニケーション強化や、よりよい政策立案を進めていきたいと考えています」(竹地さん)
窓口業務の時間を短縮する動きは、岐阜県羽島市や津市をはじめ、東海地方のほかの自治体にも広まっています。
市民サービスを維持しつつ、職員の働き方をどう改善していくのか、自治体の模索が続いています。
