集落に近づく山林火災を見守る住民たち(25日午後、岩手県大槌町で)=川崎公太撮影

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 岩手県大槌町の2か所で起きた山林火災は、発生4日目となった25日も延焼が続いた。

 これまでに730ヘクタールが焼けたとみられる。町人口の約3割にあたる1541世帯3233人に避難指示が出され、午後7時現在で118世帯279人が、町内外6か所の避難所に身を寄せている。市街地には大量の煙が流れ込み、町民の健康被害も懸念される。

 県によると、小鎚(こづち)地区で131ヘクタール、吉里吉里(きりきり)地区で599ヘクタールが焼けたとみられる。

 25日は自衛隊のヘリコプターや他県の防災ヘリ計12機が、吉里吉里地区を中心に水をまいた。地上では東京都などの緊急消防援助隊を含む約1400人が消火にあたった。海や河川から水を送る特殊な消防車両も投入された。

 県教育委員会によると、町立の大槌学園、吉里吉里学園小、中学部はいずれも27日まで、県立大槌高は28日まで休校を続ける。

 町内には連日、大量の煙や灰が広がっている。

 県によると、隣接する釜石市の観測地点では高濃度の微小粒子状物質(PM2・5)を測定。火災の影響とみられ、大槌町ではより高い数値が予想される。県は屋外での長時間の運動を控えるよう求めるほか、呼吸器系に疾患のある人や子ども、高齢者に外出時のマスク着用を呼びかけている。

 吉里吉里地区の公民館に子ども2人と避難する会社員(38)は「子どもを外で遊ばせられず、ストレスが心配だ」と表情を曇らせる。