川崎記念を制したカゼノランナーとガッチポーズする西村淳也=川崎競馬場

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 「川崎記念・Jpn1」(8日、川崎)

 3番人気のカゼノランナーが10頭のライバルを引き連れてまんまと逃げ切り勝ち。怒濤(どとう)の3連勝で初のビッグタイトル奪取だ。2着に2番手を進んだ8番人気のドゥラエレーデ、1番人気のアウトレンジは3着に追い込むのが精いっぱい。昨年のNAR年度代表馬ディクテオンは2番人気で5着に敗れた。

 前走の強さはホンモノだった。この春最大の上がり馬カゼノランナーが自らが作り出した追い風に乗って3連勝。古馬中距離界の頂点へと躍り出た。

 大方の予想を裏切り、好スタートから先手を主張。行くと見られたドゥラエレーデ、ホウオウビスケッツが追う展開。終始セーフティーリードを保ちながら2周目の3角から4角へ。ドゥラが馬体を並びかけにきたが、これを左ステッキでスッと突き放して直線へ。最速の上がりでまとめられては後続はなすすべがなかった。

 お立ち台の西村淳も晴れやかな表情だ。「カゼノランナーとともに勝つことができて、うれしいの一言です」と声を弾ませた。川崎でのビッグVは24年全日本2歳優駿(ミリアッドラヴ)に続く2勝目。「すごく手応えが良かったし、1周目で早くゴールしてほしかった。(4角も)能力を信じていたし、振り切れると思っていた」と胸を張った。コンビを組んで4戦4勝。「まだまだ、まだまだ強くなってくれると思うし、強くなってほしい」と期待の大きさを伝えた。

 川崎記念と言えば、この人が似合う。ジョッキー時代にいずれも、川崎競馬が生んだ名牝ロジータの血を引くレギュラーメンバー、カネツフルーヴで2勝。調教師としては初タイトルだが、川崎のJBCクラシックをアウォーディーで制している。川崎コースとも縁が深い松永幹師だ。「強かったねぇ」とミッキースマイルが弾けた。昨秋のオープン特別を制して臨んだ前走の佐賀記念を6馬身差V。「相手も強くなっているからどこまでやれるかと思ってたけど…」。10日に59歳を迎えるミッキー。一足早いバースデープレゼントをもらった愛馬の頑張りに目を細めた。

 「トントン拍子でG1馬になれて…これからも強い相手にチャレンジしていきたい。楽しみな馬ですね」。この上昇気流はやむことはない。まだまだ吹き続くだろう。