だから、あの頃は恋愛なんて考えられなかったし、「二度と結婚したくない」と思っていました。

--その後、お仕事はどうされたのですか。

みどり:離婚の3カ月後に退職をして、当時お声を掛けていただいていたところに行くか、自分で会社を起こそうか悩んでいました。50歳を過ぎてから新しいことに移るのは体力も気力も必要で、体調を崩すことが多かったんです。そんな時に、イサムがそばで支えてくれました。

イサム:みどりが弱っている姿も見せてくれるようになって、「俺が支えてあげなきゃ! 男だから守らなきゃ」と。だから「体調が悪い」と聞いた時は、出張先から車を飛ばして、1時間だけ彼女の家に寄って、栄養ドリンクを届けたこともありました。

みどり:「俺が守る」という言葉も、最初は口だけだと思っていました。でも、彼は行動で示してくれた。2023年の年明けには転職先も決まって、同棲を始めました。

それで、7月にプロポーズを受けたんですが、思いがけない困難が待っていたんです。

◆両親は大反対「普通の結婚をしてほしい」

--「思いがけない困難」とは?

みどり:イサムの実家はウェルカムだったんですが、私の両親から猛反対されてしまって。「みどりじゃなくて、同い年くらいの人と普通の結婚をしてほしい」と。

イサムはその時、何も言いませんでした。両親の家を出るまでずっと黙っていて、もうお別れかな、と思いました。やっと彼も分かってくれたな、と……。

でも彼は、実家を出てすぐに「よし、家を建てよう」と言ったんです。

--「別れよう」ではなかったのですね。

イサム:家を建てれば、ご両親も本気だと分かってくれますよね。口で何を言っても伝わらないと思ったんです。だったら、行動で示すしかないなって。土地を探して、具体的に話を進めていきました。

1年後の2024年の7月に、ご両親から「あなたたちには負けた」と認めてもらって、結婚しました。

◆仲良しの秘訣は「年下が、どれだけ年上を幸せにできるか」

--実際に結婚生活が始まってから、「年の差」を感じることはありますか。

イサム:SNSのアンチのコメントですね。「娘がかわいそう。同級生がママと付き合って気持ち悪くない?」「本当は娘を狙ってたんじゃないの」とか。みどりが「娘が聞いたら落ち込んでしまう」と、最近はあまり彼女の話はしないようにしています。

あとは、ケンカをしたら、いつも僕が先に謝ること(笑)。もう何十回もケンカをしていますが、みどりのほうが人生経験が豊富だから、反論できないんです。

みどり:かつて社員を叱っていた時みたいに、つい理詰めで言ってしまうんです(笑)。白黒はっきりつけたい性格なので「じゃあ別れようか?」と言うと、イサムが「それは違う……」って、最後は二人で笑って終わります。

--前の結婚とは、関係性もずいぶん違いますか。

みどり:元夫は1歳年上で、一緒に会社を大きくしていく「同志」のような存在でした。なので、お互い張り合ってしまうことも多かったと思います。

イサムとはもちろん「同志」という感情はなく、こんなに年の差はありますが、私をお姫様のように扱ってくれるんです。だから、50代ですが、私はお姫様にしてもらいました(笑)。

イサム:年上の女性と仲良くいる秘訣は「年下が、どれだけ年上を幸せにできるか」に尽きるので。

--ご自身より若い女性を見て、不安になってしまうことはありませんか。

みどり:もちろん、きれいだな、勝てないな、とは感じます。私がイサムと同い年だったら、もっと楽しかったのにな、とも思っちゃいます。でも、張り合っても仕方がないんです。

だって、別れって、歳の差に関係なくやってきますよね。それに、相手が若かろうが年上だろうが、浮気する人はします(笑)。だから、悩むだけ時間の無駄。

年上女性って、年下男性と付き合うと、がんばりすぎちゃうんです。だから、がんばりすぎないでほしい、笑顔を忘れないでほしい。たとえ今のパートナーとうまくいっていなくても、「年下に愛されたことがある」というだけで、自信を持っていいんです。

年上女性には、いつまでも輝き続けて欲しいですね。別れてしまうかもしれない、という事を不安に思うより、今を精一杯楽しんでほしいです。たとえ別れがあったとしても「次がある」くらいの気持ちでいてほしい!(笑)

YouTube:「イサムとみどり」
Instagram:@isamutomidori

<取材・文/綾部まと>

【綾部まと】
ライター、作家。主に金融や恋愛について執筆。メガバンク法人営業・経済メディアで働いた経験から、金融女子の観点で記事を寄稿。趣味はサウナ。X(旧Twitter):@yel_ranunculus、note:@happymother