アフリカ遺跡で見つかった矢の先端から、毒を塗った痕跡が見つかりました。6万年前、更新世に「狩猟武器の先端に毒を塗っていた」という直接的証拠が見つかるのは初めてだとのことです。

Direct evidence for poison use on microlithic arrowheads in Southern Africa at 60,000 years ago | Science Advances

https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adz3281

World’s oldest arrow poison - 60,000-year-old traces reveal early advanced hunting techniques - Stockholms universitet

https://www.su.se/english/news/articles/2026-01-08-worlds-oldest-arrow-poison---60000-year-old-traces-reveal-early-advanced-hunting-techniques



Arrow tips found in South Africa are the oldest evidence of poison use in hunting

https://theconversation.com/arrow-tips-found-in-south-africa-are-the-oldest-evidence-of-poison-use-in-hunting-271444



スウェーデン・ストックホルム大学と南アフリカ・ヨハネスブルク大学の国際研究チームは、南アフリカ共和国東南部にあるクワズール・ナタール州のウムラトゥザナ・ロックシェルターで1985年に出土した6万年前の石英製の鏃(やじり)を分析し、ブーファン・ディスティチャという植物から得られるブファニドリンやエピブファニシンというアルカロイドが付着していることを発見しました。ブーファン・ディスティチャはギボルとも呼ばれていて強い毒性を持つことが知られており、地元のハンターが伝統的に狩猟に利用しています。

これまでで知られていた最も古い「毒矢」の事例は6700年前のもので、ヨハネスブルク大学パレオ研究所のマーリーズ・ロンバート教授は「今回の発見は、人類が毒矢を使用した最古の直接的な証拠です。南アフリカに住んでいた我々の祖先が、従来考えられていたよりもはるかに早い時期から弓矢を使っていたというだけでなく、狩猟の効率を高めるために自然界の化学物質を活用する方法を理解していたことを示しています」と述べました。

ロンバート教授の撮影した鏃の写真。



また、18世紀に旅行者が手に入れた250年前当時の鏃からも同様の毒が見つかっており、ストックホルム大学のスヴェン・イサクソン教授は「先史時代と有史時代で同じ毒の痕跡が見つかったことは画期的です」と発見を評し、「人々が植物の利用について、これほど深く、かつ長く知識を持ち続けたことも興味深い点です」と語っています。