セダンでもワゴンでもミニバンでもない謎の新キャラ……も受け入れられなかった! 1代で消えたトヨタ初のCVT搭載の意欲作「オーパ」って何ものだった?

この記事をまとめると
■2000年にトヨタからワゴンでもミニバンでもない「オーパ」というモデルが登場した
■トヨタ初のCVTや電気式バックドアアウトサイドハンドルを搭載するなど意欲作であった
■立ち位置が微妙なことが災いし5年で8万台ほど売れたが後継モデルは出なかった
トヨタ初のCVT搭載車
もとを辿れば1999年の東京モーターショーでコンセプトカーが公開され、ミレニアムの2000年に、トヨタから発売されたオーパというクルマを覚えているだろうか。

当時のニュースリリースには、以下のように書かれている。
「オーパは斬新なスタイルを追求するとともに、ミニバンのキャビンスペースと多機能性、高級サルーンの走りをクロスオーバーさせ創造した、スタイリッシュ&ルーミーを特徴とする5ナンバーサイズの次世代ミディアム車である」
「高剛性ボディ、洗練されたシャシーとあいまって、優れた操縦性、走行安定性と快適な乗り心地、高い静粛性を実現」
つまり、セダンでも、ワゴンでも、ミニバンでもない、しかしミニバンのキャビンスペースと多機能性、サルーンの走りを取り込んだ新型車と説明される1台だった。言い変えれば「なんだかよくわからない」キャラクターといえるクルマでもあったが……。車名のオーパとはポルトガル語で「驚き」を表す感嘆詞に由来している。

そんなオーパは基本部分を5代目ビスタから譲り受けた、全長4250×全幅1695×全高1525mm、ホイールベース2700mmのボディサイズをもったトールワゴンのハッチバックタイプであり、搭載されるパワーユニットは2リッター直噴(1AZ-FSE・152馬力)および1.8リッター(1ZZ-FE・136馬力)の2種類を用意。

ミッションは1.8リッターモデルに4速ATスーパーECT、2リッターモデルにはなんと、トヨタ初のCVT(Super CVT)を採用(祝!! 前進6レンジ)していたのである。

ちなみにSパッケージにはスポーティでキビキビした走りを可能にする、ステアシフトマチックも装備されていた。サスペンションはフロントがストラット。リヤはFF車がトーションビーム、Vフレックスフルタイム4WD車がダブルウイッシュボーンであった。

謎の立ち位置でセールスは苦戦
室内空間は売り文句の「ミニバンのキャビンスペースと多機能性」が示すように、スパシオ並みの全長ながらロングホイールベースのおかげで広々。ガラスエリアが大きく、解放感ある明るい室内空間を実現。パーソナル感ある、洒落たデザインでまとめられている。

メーターはセンターメーターを採用し、コラムシフト&足踏み式パーキングブレーキの採用によって左右のウォークスルーが可能で前席足もとも広々。室内長は当時のクラウンを凌ぐ2025mmもあり、前後席のヒップポイント間距離990mm、室内幅1400mm、室内高1250mmを確保。

また、フロントシートにフルリクライニング機構を採用してリヤシートとのフルフラット化を実現するとともに、6:4分割のリヤシートとの組み合わせで多彩なシートアレンジが可能になっているのが大きな特徴だった。ちなみにラゲッジルームは120mmスライドする後席のアレンジによって奥行き最大1700mmに達するほか、トヨタ初の電気式バックドアアウトサイドハンドルを標準装備。

そう、トヨタ初のCVT搭載と合わせ、ある意味、初モノづくしの1台でもあったのだが、欲張りすぎた(!?)コンセプトだけに、繰り返すが「なんだかよくわからない」キャラクターに映ってしまい、平凡すぎる走行性能ということもあって、販売は不振。2000年から2005年までの約5年、1代限りの短命に終わってしまった。総生産台数7万8869台であった。

もう、最大で25年前のクルマになるが、中古車情報サイトで検索してみると、1.8リッターモデルがたった2台しかヒットしなかった(支払総額60〜65万円)。いったい、8万台近く生産されたオーパ君たちは、どこへ連れていかれてしまったのだろうか……。きっと「Opa!!」なんてポルトガル語で叫び声を上げて、どこかに運ばれていったに違いない(!?)







