運頼みのハーフチャンス? 横浜vs磐田戦で再確認させられた“古典的な攻め”の有効性【コラム】
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横浜のハリー・キューウェル監督は試合後の記者会見で開口一番「Disappointed(がっかりした)」と苦渋をにじませた。攻撃サッカーが自慢のチームが18本のシュートを放ちながらも1点止まり。前半については「動きが受け身だった」「愚かなミスを犯していた」「創造性もなかった」と、否定的な表現ばかりが口をついて出た。
キューウェル監督のプライドは、磐田の攻めを振り返った際にも表れていた。「ジュビロはゴール前50メートルやサイドから『頼むぞ』といった感じのボールを入れてくる」。その同点ゴールについても、半ば運頼みの「ハーフチャンス」と捉え、それがさらに悔しさを増幅させたのだろう。自陣左サイドからMF上原力也に上げられたクロスを、マテウス・ペイショットがヘディングで合わせた。
もっとも、磐田側からの見方は異なる。「(上原)力也のクロスはファーに流れてくることを日頃から感じていたので、そこにポジションを取った」とマテウス・ペイショット。ハーフチャンスではなく、普段からの練習で互いの特徴を把握し、しっかり構築されたプレーであることを強調した。
横浜の先制ゴールも、やはりクロスから生まれた。FWヤン・マテウスからのボールをアンデルソン・ロペスが頭で合わせ、GK川島永嗣が弾いたところを押し込んだもの。ピンポイントのクロスを長身センターフォワードの頭に合わせるという古典的な攻めが、ポゼッションや崩しがクローズアップされる現代サッカーにあって、依然として有効な手段であることを知らしめた一戦でもあった。
取材・文●石川 聡
