「ジャンプに怖さもなかった」足がつった状態で劇的ヘッド弾!日本代表DF橋岡大樹、元神戸指揮官の下で得点力が向上「攻撃に絡む部分も多くなっている」【現地発】
1対1で終盤を迎えたアディショナルタイム、このまま引き分けで終わるのかという雰囲気がスタジアムにも豹っていた中、左サイドからのクロスにどんぴしゃりのヘディングであわせてゴールネットを揺らしたのだ。
試合後のミックスゾーンで取材に対応してくれた橋岡は、「70分くらいに足をつってたんすけど、僕つっても(足を)伸ばしたらいつもプレーできるんで。交代するかって言われたときにできるって言ったからゴールが生まれた(笑)」とあっけらかんと笑顔で答えてくれた。
とはいえ、足をつった経験がある人ならわかると思うが、一度伸ばして対処をすることで、また歩いたり、走ったりできるようにはなっても、もう一度激しい動きをするとまたすぐつってしまったりする。そんな中で、思いっきりジャンプをしてヘディングに行くというのはなかなかできないのではないだろうか?
「全然ジャンプに怖さもなかったですし、90分元々やるつもりだったんで。まあ、つるのはよくないですけど(苦笑)、でもつっても100%プレーはできる。本当に最高のボールが来たので思いっきりジャンプして、自分の頭に当てるだけだったんで。良かったです」
ダイナミックな選手だ。このゴールで今季2点目だが、得点が増えている背景には、ペナルティエリア内で得点機に絡む頻度が増えてきていることが挙げられる。モレンベーク戦でも、左からのクロスに対してペナルティエリア内へと入り込み、ボールがこぼれてきたらシュートという場面もいくつかあった。
「今年は去年よりゴール前に入っていく回数が多くなってる。ああいうところへ入ってくるのって、ディフェンダーからしたらすごく嫌だと思うので、そこを常に狙ってた中でゴールが生まれたのは、やってきたことが実ったなと思います」
【動画】橋岡大樹がヘッドで劇的決勝弾!
ヴィッセル神戸を指揮した経験もあるトルステン・フィンクが新監督に就任した今季は、自分たちでボールを大事に運びながら、より攻撃的なサッカーをしているSTVV。守備ラインからのビルドアップでボールを運び、両サイドのウィングバックにはより攻撃に絡むアクションが求められているし、空中戦に強い橋岡がゴール前に飛び込んでくるパターンが確立されたら、チームにとって大きなプラスとなる。
橋岡が言うようにDF視点で考えると、左サイドから自分の方に向かってくるクロスに対して、ボールに向かいながらクリアするのは難しい。どうしてもその場にボールがくるのを待って、跳ね返さざるをえないシーンが少なくない。それだけにDFの死界からタイミングよく飛び込んでいけたら、いい形でシュートへ持ち込むことができるはず。
「やっぱり去年より攻撃的なサッカーを志向してますし、僕自身も攻撃に絡む部分も多くなってきてる。ただ相手が引いてきたときにどう崩すかっていうのは僕たちの今の課題だと思う。今日は(チームとして)2ゴール取れましたけど、僕のところからもそうですけど、もっともっといろんなところからチャンスメイクをして、ゴールをもっと増やしていきたいですね」
12節終了時で勝点16の9位。ここからさらに上位進出を果たすためには、攻守のバランスを安定させ、攻撃のバリエーションを増やしていきたい。
取材・文●中野吉之伴
