渋野日向子が“劇的V”の舞台で明かした現状 「暗闇から出口が見えてきた」
前回国内ツアーに出場した今年5月の「ブリヂストンレディス」から5カ月が経ち、渋野日向子が連覇のかかる大会に出場するため、日本のコースに帰ってきた。開幕前日には18ホールの練習ラウンドで最終調整。一緒に回った青木瀬令奈、上野菜々子と手を叩きながら笑い声をあげる場面も多く、リラックスムードのなか本番へと向かっていけそうだ。
「シーズンもあと何試合かで終わる。ラストスパートを頑張ろう」。米ツアーに主戦場を移した激動の2022年を締めくくる季節になり、自然と気持ちもたかぶる。そんな今シーズンの自己採点を聞かれると、「55点から65点くらいですかね」と回答。“乱高下”の激しさが、その理由となる。
3月のメジャー大会「シェブロン選手権」で4位。続く4月の「ロッテ選手権」では優勝争いのすえ2位になった。しかしその後は“CUT”(予選落ち)の文字も目立つように。大きな注目を集めたブリヂストンレディスも、4日間戦うことができなかった。歴代女王に名を連ねる8月の「AIG女子オープン」(全英)では3位に入り、来季のシード権は手中におさめた。それでも「自分では情けない。成長できたと思えない一年。シード獲得やメジャーでのトップ5でプラス5点から15点という感じです」と辛口の評価をくだす。
“成長”を認める部分について聞かれても、「ウェッジの縦距離に関してはあまり感じない。グリーン上やアプローチは、うーん…少しだけかなっていうレベルです。0.1ミリくらいかな(笑)」と歯切れは決してよくない。米参戦1年目の複雑な心境は、こんな言葉からも容易に受け取ることができる。
ただ3週前に出場した米カリフォルニア州での「LPGAメディヒール選手権」は8位。さらに先週、韓国で行われた米ツアーのアジアシリーズ初戦「BMW女子選手権」は19位と状態は上向きだ。それは順位だけの話ではなく、本人もプレーの内容に不調の時期との違いを感じとることができている。「今は少し上り調子の“入りかけ”くらいに戻ってきたかな」と、現在の状態についても表現する。
「調子が悪かったときよりはパーオン率が上がっているし、ボギーを打つ数も少ない。自分がやりたいゴルフに近づいてきているかな。暗闇から少し出口が見えてきた感じ」。これが実感の正体。つい最近まで大きな課題にしていたアイアンで引っかけるミスも「減ってきた」。特に悩んでいた左へのミスが減少したことも、明るい表情につながってくる。
この日も練習ラウンド、公式会見を終えると、すぐにショット練習場で打ち込みを開始。米国での練習同様に、弾道計測器やスイング動画のチェックをこまめにしながら、繰り返し繰り返し感触を確かめた。
昨年はペ・ソンウ(韓国)とのプレーオフをイーグルで制し優勝。それでも初日の8番パー3でホールインワンを決めながら予選落ちした20年大会の記憶も残っており、この大会に対するイメージはいい部分と悪い部分が「半々」だという。とはいえ、ひさしぶりの日本での試合にもなるだけに「すごくこの1週間を楽しみにはしてましたね」と、笑顔が印象的な一日になった。多くのギャラリーを引き連れ、再び大歓声を浴びる3日間にしたい。(文・間宮輝憲)
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