中国のポータルサイトに、中国の大手飲料メーカー・農夫山泉のフレーバー付き炭酸水の宣伝資材に「福島産の桃」という表記があるとしてネット上で物議を醸しているとする記事が掲載された。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国のポータルサイト・網易に27日、中国の大手飲料メーカー・農夫山泉のフレーバー付き炭酸水の宣伝資材に「福島産の桃」という表記があるとしてネット上で物議を醸しているとする記事が掲載された。

 記事は、あるネットユーザーが先日、農夫山泉のブランド製品である炭酸水飲料の白桃味について、スーパーマーケットに掲示されていた販促ボードに「福島県産あかつき桃」と記載されていたことを暴露したと紹介。製品の説明にもあかつき桃の風味を持った炭酸水であること、「あかつき桃は日本の福島県で生産されている」と書かれていたと伝えた。

 その上で「常識的に考えれば、このような記述は製品の原料を福島県から得たと考えるのが自然だろう。あかつき桃はたしかに福島特産の品種であり、ブランディングやマーケティングという点では必ずしも悪いことではない」としつつ、中国では2011年東日本大震災に伴う福島第一原発の放射性物質漏れ事故以降、福島とその近隣県の食品輸入を禁止していることを説明した。
 
 一方で、同飲料の宣伝内容について農夫山泉ブランドのネットショップのカスタマーサービスに問い合わせたところ「本製品は福島の原料を使っているわけではなく、(福島産のあかつき桃の)フレーバーを再現したに過ぎない」との回答があったと伝えている。

 そして、農夫山泉側の回答にますます多くのネットユーザーが不満を表明し、もっと納得が行く合理的な説明をするように求める声が高まっていると紹介。対応次第では今後農夫山泉がネットで大炎上する可能性があるとの見方を示したほか、仮に実際に福島から原料を仕入れていたならば「農夫山泉には破産の危機がやってくるかもしれない」と評した。

 農夫山泉の炭酸水飲料は白桃のほかに、宮崎の日向夏、モヒートのフレーバーが発売されている。無糖でゼロキロカロリーであることを訴求していることを考えれば、実際に白桃や日向夏の果汁、果肉を使用していることはないようである。ありふれた「炭酸水」製品で他社製品と差別化するために、敢えて日本の果物をフレーバーイメージに採用したようだが、その作戦が仇となったと言えそうだ。

 今回の件は、福島県産の食品への風評被害という問題が大きく絡んでいることは間違いない。日向夏が騒がれず、「あかつき桃」だけが問題視されたことからもその影響の強さが伺える。ただ、それ以前に広告を打つ側が、あたかも果汁や果肉を使っているような紛らわしい宣伝文句を使用する事に問題があるのではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)