インフラエンジニアとは?未経験からでもなりやすい?などを専門家が解説
スマホやインターネットがなくてはならなくなった現代、エンジニアへの転職を目指している方も多いと思います。
ですが、ひと口にエンジニアといってもシステムエンジニアやWebエンジニアなど、さまざまな職種があります。
今回はそのなかからインフラエンジニアの仕事内容や魅力などについての解説を、YouTubeチャンネル「エンジニア転職チャンネル」から抜粋してお届けします。
〈聞き手:RUNTEQコミュニティマネージャー 大城多香子さん〉
インフラエンジニアとは? 未経験からなりやすいの?
大城さん:
今回は「未経験からインフラエンジニアになりやすいのか」というテーマについてお伺いしていきたいと思います。
インフラエンジニアにも色んな種類があるそうですが、そもそもどのように分類できるのでしょう?
菊本さん:
インフラエンジニアは大きく分けると2種類です。
ネットワークの構築だけを担当する人は「ネットワークエンジニア」、サーバーの中身の構築も含めて担当するような人は「インフラエンジニア」と言われています。
さらにインフラエンジニアのなかにも細かい種類があって、最近だと「オンプレ」と言われる物理サーバーを担当する人と、AWSなどの構築や監視を担当している「クラウドエンジニア」と呼ばれる人で分けられるようになりましたね。(※1)

※1 企業がインフラを整備する際、以前はサーバーを物理的に設置する「オンプレミス」という方法が主流でしたが、現在はインターネット上に設置されたサーバーを利用する「クラウド」が主流です。そのため、オンプレミス担当のインフラエンジニアを略して「オンプレ」、クラウド担当のインフラエンジニアを「クラウドエンジニア」と呼び分けるようになりました。なお、AWSは「Amazon Web Services」の略称で、Amazonの提供するクラウドサービスのこと。
大城さん:
では、なぜ「インフラエンジニアは未経験からでもなりやすい」と言われているのでしょうか?
菊本さん:
なりたがる人がいないんですよね。
なぜかというと、監視の仕事が三交代制であったり、夜勤をやらないといけなかったり、特にすることはなくてもその場にいないといけなかったり…。そういう仕事が多いんです。
大城さん:
「監視の仕事」というのは、その場にいて物理サーバーが落ちないように見張っているってことですよね。
菊本さん:
そうですね。トラブルがあったら担当者に報告したり、一定の対処をしたりします。
大城さん:
だとすると、最近言われている「リモートワークで働き方が自由です」みたいなタイプの仕事ではない…?
菊本さん:
そういう文脈からは外れてしまいます。エンジニアのなかでも、わりと働き方が固定化されるような仕事ですね。
ただし、クラウドエンジニアなら、サーバーがクラウドで家からでもアクセスできるので、リモートワークもけっこう普及しています。
Webエンジニアに近い働き方をされている企業もあるとは思います。
大城さん:
クラウドエンジニアなら自由な働き方をできるケースもあるけど、オンプレで物理サーバーの監視業務を担当することになってしまうと、そこは難しいということですね。
インフラエンジニアは安定志向の方に向いている
大城さん:
インフラエンジニアのキャリアパスについても聞かせてください。
率直に言うと、Webエンジニアより幅はないのかなと思ってしまったんですけど…
菊本さん:
そういう面もあります。ただし一度なれればずっとできる仕事なので、安定した仕事を探している方にはいいんじゃないかなと思いますね。
職自体はなくなりづらいので、年齢層の高い方も多いんですよ。
大城さん:
「SESに行くよりかはマシだ」みたいな意見を言ってる人もよく見かけます。
SESとして何をさせられるかわからない環境に置かれるよりは、「やらないといけないことが明確化されている」という意味でインフラエンジニアのほうがいいんじゃないの、という意見のようです。
※SESとはシステムエンジニアリングサービスの略称。委託契約の一種で、ソフトウエアやシステムの開発・保守・運用などの業務に技術者を派遣する技術支援サービスのことを指します。
菊本さん:
たしかにSESは“現場ガチャ”とも呼ばれるもので、実際に派遣されるまでどういう現場に行くかわからないんですよね。
現場によっては350時間とか400時間とか働かされるところもあるわけですよ。
それと比べると、三交代制のようにカッチリ時間が決まっていて、安定しているのは利点ですね。
将来インフラエンジニアとして年収を上げるには?
大城さん:
インフラエンジニアが年収を上げていこうとした場合、どういうキャリアパスがありますかね?
菊本さん:
インフラエンジニアはずっと安定して働ける仕事だとは思いますが、インフラエンジニアからほかの職種へは移りづらいですね。
考えられるキャリアパスとしては、オンプレから需要の高まっているクラウドエンジニアになるとか、大きくなったスタートアップのインフラ担当になるとか…。いずれにせよ、選択肢としてはあまり多くないと思います。
一方でWebエンジニアだと、ある程度は何にでもなれる。キャリアの幅は広いので、そういう意味では差は出てしまうかもしれません。
大城さん:
あとは、WebエンジニアってCTO(最高技術責任者)やVPoE(技術系のマネジメント責任者)などの役職があるじゃないですか。
インフラエンジニアのキャリアパスには、そういう役職的なものはないんでしょうか?
菊本さん:
インフラエンジニアからCTOになったという話は聞きません。
CTOになるのは、どちらかというと「インフラにも詳しいWebエンジニア」ですかね。
特に初期のスタートアップ企業などでは、そこまで含めて担当できる人がいます。その人が技術的な業務をすべて包括してしまうので、インフラエンジニアは必要ないこともあるんですよね。
CTOなどを目指すのであれば、インフラエンジニアからではなく「インフラにも詳しいWebエンジニア」を目指すのがいいのかなと思います。
出典 Youtube
未経験からでも目指しやすく、安定した仕事を長く続けたい方におすすめだというインフラエンジニア。
自由な働き方や貪欲なステップアップを目指すならやや不向きな面もありますが、ご自身の労働スタイルに合致する方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

【菊本久寿(きくもと・ひさとし)】株式会社スタートアップテクノロジー代表取締役。ngi group(現ユナイテッド)、ポケットコンシェルジュなど数々のCTO経験を経て、2014年に独立。現在はWebエンジニア就職に特化したプログラミングスクール「RUNTEQ(ランテック)」の運営と月額制アジャイル受託開発を並行でおこない、数多くのWebエンジニアやCTOを育成・輩出している
【関連リンク】
・ひさじゅ|Twitter
