英民放のインタビュー番組で号泣したC・ロナウド。52歳の若さで亡くなった父への想いが溢れ出した。(C)Getty Images

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 稀代のスーパースターがテレビ番組で、大粒の涙を流した。
 
 ユベントス所属のポルトガル代表FW、クリスチアーノ・ロナウドが現地日曜日、英民放局『ITV』の名司会者、ピアーズ・モーガン氏のインタビュー番組に登場。半生を大いに語るなかで、モーガン氏が話題を実父に向けると、溢れ出る感情と涙を抑え切れなくなった。
 
 父のディニスさんは公務員ながらサッカー選手としても活躍し、幼少期のC・ロナウドにサッカーのイロハを叩き込んだ人物。だが彼が物心ついたときにはすでに重度のアルコール依存症を抱え、2005年、52歳の若さで早逝した。
 
 声を詰まらせながら、C・ロナウドは父への想いを明かした。
 
「正直言って、父のことは100パーセント、知っていたわけじゃないんだ。彼は酒浸りで、僕とはほとんど言葉を交わしたことがないし、まともな会話をした記憶がない。本当にキツかった。でも、(ポルトガル開催の)EURO2004を前に、父は僕についてのインタビュー取材を受けたんだ。そこで、『すごく誇りに思っている』と言ってくれて、あのときは本当に嬉しかったな……」

 
 だが、その翌年に父は依存症が原因で他界してしまう。「実際のところ、僕がフットボール界でナンバー1になっても、父にとっては重要なことではなかった。まるで関心を示してくれなかったからね」と苦しい胸のうちを吐露し、「彼にとってはアンゴラとモザンビークの間で起こっていた戦争のほうが大事だったんだ」と語って、ふたたび涙を拭った。
 
 さらにC・ロナウドは番組内で、現在モデルとしても活躍中のパートナー、ジョルジーナ・ロドリゲスさんへの感謝も示した。「彼女は(5人の)子どもたちの母であり、僕にいつもこれ以上ないほどのパッションを与えてくれる。そして、貴重な親友でもあるんだ。彼女の前ではなにもかもオープンに話せるからね」と言い、「本当にかけがえのない存在で、心の底から愛しているんだ」と笑顔でのろけた。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部