寒くなってきて、牡蠣がおいしくなる季節が到来!

この季節の旬の食材をこころゆくまで味わえる名店をご紹介しよう。



カウンター席の前には新鮮な牡蠣がズラリと並び、これから始める牡蠣尽くしへの期待を高めてくれる
広島牡蠣の美味しさを伝えた創業150余年の老舗『銀座かなわ』

牡蠣の日本一の産地・広島で、長年愛され続ける名店が『かき船 かなわ』。その味を銀座でも楽しむことができるのがここ『銀座かなわ』である。

『かなわ』とは、慶応三年(1867)から広島で牡蠣の養殖業を営む老舗中の老舗。昭和21年(1946)には、東京と大阪の百貨店に初めて生牡蠣直売店を出店した。

全国に広島牡蠣の美味しさが広まったのは、『かなわ』あってこそと言える名店なのだ。

そんな名店の東京店がここ『銀座 かなわ』である。この店の牡蠣は、塩分濃度が高く綺麗で澄んだ海域である大黒神島の深江沖で養殖された牡蠣のみを使用。



「かき船」。牡蠣料理の提供を「かき船」からスタートした『かなわ』の歴史からその名が付いた名物料理のひとつである

新鮮さはもちろん,生食用に養殖された牡蠣という安全さも魅力なのだ。

かなわの牡蠣の特徴は、身が締まっていて甘みがあるところ。それを料理長が、それぞれの身の状態を見分けて、生、焼き、蒸しなど最適の調理法で提供してくれるのだ。



「カキしんじょう清汁仕立て」(480円)

この季節にじんわり温まりたいなら、「カキしんじょう清汁仕立て」がいいだろう。

牡蠣の身をすり潰し、白身魚の生身を混ぜて蒸し上げるしんじょうが絶品であり、しんじょうから出る牡蠣の出汁が堪らない。



「カキカレー」(1,080円)

シメも牡蠣で締めくくりたいならば「カキカレー」だ。これが手間暇かかった逸品なのである。

まずは、小麦粉とカレー粉を混ぜてオーブンで焼く。水分が飛んだ粉に、ベーコンと蒸した牡蠣のみじん切り、飴色になるまで炒めた玉ねぎを入れて混ぜ合わせる。

そこに水を加えて、ルー状になるまで練っていき、牡蠣の旨みが凝縮したルーをまず作り上げるのである。



カウンター席の他、奥にはテーブル席も備える

そのルーに牛乳やほうれん草を加えて、クリーミーに仕上げたカレーには、ファンも多い。


ぷりっぷりの牡蠣がたまりません!



三重県産の岩牡蠣
有名人も通う隠れ家で牡蠣尽くし!『六本木 かき心』

六本木交差点から歩くこと数分。芸能人や有名人が数多く通う『かき心』は、店名の通り牡蠣尽くしのコースが味わえる隠れ家だ。

同店では、季節によって広島産牡蠣や岩牡蠣など利用する牡蠣を変え、その時期一番美味しい牡蠣料理を提供する。

例えば、生牡蠣は三重県産の岩牡蠣を使用。レモンをキュッと絞って、クリーミーで弾力ある牡蠣はまさに絶品。



おろしポン酢でいただく焼き牡蠣

続いて広島産の牡蠣を焼きでいただく。シンプルにおろしポン酢で食べても良し、ホワイトソースでグラタン風にしても絶品だ。



名物「究極の牡蠣ふらい」

名物の「究極の牡蠣ふらい」も忘れずに。目の前で豪快に挙げられていく牡蠣フライは、ポン酢とワサビでいただくという珍しいスタイル。

さっくさくの衣の中に、プリップリの牡蠣。お箸で持ち上げるのも一苦労なくらいずっしり重い!さっぱりと大人風味に仕上がっているぞ。



牡蠣と松坂牛の土手鍋

牡蠣と松坂牛という豪華食材は、土手鍋で楽しむ。出汁の中にたっぷりの味噌を溶かし、その中でじっくりと食材に味を染み込ませてゆく。

出汁をたっぷり吸った牡蠣をたっぷりの卵にくぐらせれば、味噌の甘さと卵のコクやまろやかさが絶品のマリアージュ。



もちろん、〆のごはんにも牡蠣!ごはんと牡蠣のシンプルな逸品だが、あなどることなかれ。ごはんにはしっかりと牡蠣の味が染みていて、味わい深いごはんに仕上がっている。

食べきれなかった分はお持ち帰りもできるという店主の心遣いが嬉しい。

朝4時まで営業しているから、深夜に牡蠣が食べたくなった時にも重宝する。ガッツリ牡蠣を食べても良し、一品料理とちょっと1杯という使い方もOKだ。

牡蠣を心行くまで堪能したい時に、ぜひ訪れてみて欲しい。



〆の牡蠣ごはん



銀座の牡蠣専門店、凝ったメニューぞろいなんです!



店内はバーのような落ち着いた雰囲気
牡蠣づくしが味わえる銀座の名店『銀座 楸(ひさぎ)』

生牡蠣にはじまり、さまざまな6種の牡蠣料理が堪能できる前菜プレート、牡蠣のチーズフォンデュに肉と牡蠣のコラボメニューなど、多種多様な牡蠣料理が揃う『銀座 楸』。

牡蠣を食べるなら、オイスターバーや牡蠣小屋をイメージする人も多いかもしれない。しかし『銀座 楸』は、そういったお店とは一線を画す。

あくまで牡蠣料理専門店として、「生牡蠣だけでない、牡蠣の新しい食べ方を楽しんでほしい」と、マスターの早川拓視氏が18年前にオープンした。



「日本各地からの活き牡蠣」(1,800円)。この日は、三重の天然岩牡蠣(手前左)、新潟の天然岩牡蠣(奥)、岩手の真牡蠣(手前右)。

同店の命とも言える「牡蠣」の美味しさが発揮されるのは、なんといっても「活き牡蠣」だろう。

開店当初、三陸、北海道、北陸、九州と、日本全国の牡蠣の産地へ足を運んだという早川氏が、時期ごとに一番美味しい産地の牡蠣を厳選。

夏は岩牡蠣、冬は真牡蠣がメインになるという「日本各地からの活き牡蠣」は、産地ごとに味わいの違いが楽しめる。

プリプリの食感にジワリと濃厚な旨味が溢れる活き牡蠣は、白ワインとの相性も抜群だ。



「牡蠣の和牛巻き 塩わさびと黄味ソース」(1,800円)

「牡蠣の和牛巻き 塩わさびと黄味ソース」は、牡蠣の燻製を黒毛和牛で巻き、レアに焼き上げた、肉と牡蠣のコラボメニュー。

香ばしく柔らかい肉が、まろやかな黄味ソースに絡み、口の中で牡蠣の味わいと重なる至福の一品。



「ステーキのせ黒いカレーライス」(1,800円)

趣向を凝らした牡蠣料理をたっぷりと堪能したら、シメにはぜひ「ステーキのせ黒いカレーライス」をオーダーしてほしい。

仕込みに6時間かかるという濃厚なカレーは、牛すじを重めの赤ワインで煮込んだソースで作られる。たっぷりの玉ねぎは長時間煮込むことで形がなくなり、とろとろの食感に。

また、ニンニクなどスパイスを独自の配合で入れ、スパイシーに仕上げるのも早川氏のこだわりだ。

黒カレーをたっぷりかけた上に、厳選された国産和牛を絶妙な火入れで柔らかく焼き上げたステーキと、ジューシーな牡蠣のソテーがのったビジュアルがより食欲をそそる。

肉と牡蠣ソテーにスパイシーなカレーの辛さは相性抜群。食べきってしまうのがもったいなくなるほどの美味しさである。


お酒がすすむ牡蠣料理はこちら!



「牡蠣Barのオイル漬け」コースのスタートということもあり、最初はあっさりめに
とにかく牡蠣だけでお腹いっぱいになりたい時に!『牡蠣Bar』

全国でたった6人しかいないという牡蠣のプロ・牡蠣師が切り盛りする店『牡蠣Bar』が銀座にあるという。

「サイドメニューとかいらないから、とにかく牡蠣だけでお腹いっぱいになりたい」 そんな牡蠣マニアの常連客からのリクエストにより誕生したこの店の名物メニューが、全9品の牡蠣メニューからなる「牡蠣づくしコース」である。

まずはお通しとして、牡蠣のオイル漬けが登場。オイル漬けというと、味が濃いものも多いなか、こちらは牡蠣が宿している海水の塩分を生かしながらニンニクで味付けしたあっさりめのお味。

お皿ではなく、ツボでの提供というのが遊び心あり、コースの最初からワクワクさせてくれる。蓋を開ければほのかに香るにんにくの風味が、食欲をそそるだろう。



「生牡蠣のサラダ」生牡蠣がドレッシングという贅沢なサラダ

お次は、プチトマトやレタスなどの有機野菜を、生牡蠣をドレシングとしていただく贅沢なサラダ。

牡蠣本来の塩味とクリーミーさが、オリーブオイルとブラックペッパーと相まって、とびきり美味しいドレシングとなっていることに白目を剥く。

こんなに野菜と生牡蠣の相性がいいなんて!それもそのはず、各シーズン中、最もクリーミーな味わいの牡蠣を産地から選んでいるのだ。



「生牡蠣の5種盛り」単品の場合は1ピース350円。単品としてもこの店で一番人気!

いよいよお待ちかね、生牡蠣の5種盛りの登場。牡蠣の名産地に足繁く通う泉店長のお眼鏡に叶ったオススメがまるっと堪能できるドリームディッシュだ。

驚くべきはシンプルを極めたその食べ方で、上に塩も醤油もソースも、レモンさえかけずにそのまま牡蠣オンリーでいただく。

強いて言うなら”ソース”は、牡蠣がその内部にふんだんに宿している海水だ。その牡蠣を食べれば、その牡蠣が生まれ育った海が分かる。牡蠣の食べ比べ=海の食べ比べというわけだ!

このような雷に打たれたような発見があるのも、牡蠣を知り尽くした牡蠣師のお店ならではである。



「牡蠣たっぷりアヒージョ」オイルにしっかりパンを染み込ませて、熱々の間に頂きたい

オイルに牡蠣の出汁が滲み出たアヒージョには、小ぶりな牡蠣がこれでもかと浮かんでいる!

当初マッシュルームなど他の食材も入っていたが「もう、いっそのこと牡蠣だけでいいよ」という常連客の熱い要望により、潔く牡蠣だけの現スタイルに落ち着いた。

最後の〆メニューとして選べる牡蠣のリゾットの上に、アヒージョのオイルを垂らして食べるのが常連の間では人気だそう。

パンに浸しすぎて、最後まで食べ尽くさないように注意が必要だ。



〆メニュー人気NO.1「たっぷり牡蠣のクリームパスタ」。ほかにも牡蠣チャーハン、牡蠣のリゾットなど全3メニューから〆を選べる

牡蠣づくしコースのフィナーレを飾るのは3種類から1品を選べる〆メニュー。 今回は一番人気の牡蠣の出汁を使った、「牡蠣たっぷりのクリームパスタ」。

ニンニク、野菜と一緒に、なんと生クリームを一箱丸ごとフライパンの中に入れているため、まるで生クリームを食べている錯覚を覚えるほどにクリーミーなのだ。

ふわふわの牡蠣と生クリームが相まって、舌が溶けるんじゃないかと思うほど、とろとろ夢心地に浸ることができる。

最後の最後までぬかりない、「牡蠣づくしコース」にぜひ一度溺れてみてほしい!