はじめしゃちょーが明かすYouTuberとしての決意「誰がなんと言おうと、自分の好きなことをやる!」

撮影/後藤倫人 取材・文/照沼健太
スタイリスト/ホカリキュウ ヘア&メーク/大坪真人
意外!? 実は“マジメ”な少年時代
――動画投稿を始める前までは、どんなことに夢中になってました?
小学生のときは虫取りに明け暮れていたんですけど、4年生からバスケを始めて。それ以降はずっとバスケに夢中でした。
――子どもの頃から背が高かったんですか?
小学生の頃からけっこう大きくて、バスケットを始めてからどんどん伸びて。背の順では、常に後ろから1〜2番目でしたね。
――小学〜中学〜高校時代は、どんな子どもでしたか? クラスの中心にいる感じ?
基本的にはマジメ系でしたね。ちゃんと授業は聞いているんだけど勉強はできないっていう、一番カッコ悪いタイプです(笑)。
――派手なグループにいるイメージがありますが…(笑)。
一応、クラスの中心的なグループに所属していたんですけど、チキンな性格なのでリーダーになるわけでもなく…。グループ内の端っこにいる感じでした(笑)。
――それは意外です!
でも、中学校では先生に良い意味で目をつけられて、生徒会の副会長とか学級長を任されたりして、人前に立つことも多かったですね。高校でも生徒会に入って、バスケ部の部長をしたり、体育祭の応援団長もしたり。
――そうした経験によって人前に出ることについて鍛えられたんでしょうね。
そうですね。それで慣れた部分はあると思います。

「フラれた彼女を見返す」その先へ…
――動画を投稿したキッカケについて、TVCMでは「自分を振った彼女を見返すため」と話していますよね。
高校3年間付き合っていて、結婚も考えていた彼女にフラれたときに、「もう他人に尽くすのはやめよう、自分のために何かをしよう」と思ったんですよね…。
――彼女には尽くすタイプなんですか?
いやー、今の僕はもう変わっちゃいましたよ(笑)。でも、高校のときは毎日迎えに行ったりしてました。
――優しい!
最近地元の友だちと会ったんですけど、「あの頃のお前は彼女のことばっかりで、全然遊んでくれなかった」って言われました(笑)。
――彼女のほうが“ずっと一緒にいたい”っていうタイプだったんですか?
いえ、大人しくてサバサバしてるタイプでした。僕は向こうからガツガツ来られるとちょっと引いちゃうんですけど、何を考えているのか分からないような感じだと自分から行きたくなるんですよね。…って、何を話してるんですかね(笑)。
――(笑)。
でも、彼女にフラれたことだけが動画を始めたキッカケじゃないんです。他にも何個か要因があって。大学のサークルがつまらなかったとか、特殊なことをやってみたかったとか。
――なるほど。
大学で友だちといろんな悪ふざけをしていたので、それを世界に発信して名を轟かせてやろう、とか(笑)。
――ちなみに、ここまで活躍されて、彼女は見返せたのでしょうか…?
イギリス留学に行く前までは、彼女から連絡が来てましたね。でも未練たらしいことはしてません!(笑)もう昔の僕じゃないんで、クールに接してました(笑)。
YouTuberとしての人生の岐路
――「はじめしゃちょー」という名前の由来を教えてください。
動画を投稿する前のことなんですけど、何かデカいことをしたいという野望があって、友だちと起業しようとしたんですよ。でもいろいろ調べたら面倒くさそうで嫌になって(笑)、それでみんなでYouTubeに動画を投稿しようということになったんです。
――そんな経緯があったんですか。
それで、その会社の役職をそのまま名前にしたんです。僕は社長ですけど、副社長とか秘書とか書記もいたんですよ。
――「しゃちょー」とひらがな表記なのがいいと思います。
初期は漢字で「社長」だったんですけど、母親に怒られてしまって。漢字で「社長」とつけていたら、就活のときに向こうの社長に失礼だからやめなさいって(笑)。


――はじめしゃちょーさんは現在大学4年生。就活をする予定はないんですか?
実は…、教育実習に行く予定だったんです。でもその教育実習と、YouTubeのCMを撮影する時期がちょうどかぶって、どっちかに絞らないと全員に迷惑をかけてしまうという状況に陥り…。いろんな人に相談しました。
――それは悩みますよね。
悩みぬいた結果、「人生は一度きりだからおもしろいほうに行こう」と思って、教育実習を辞退してYouTubeのCMに出ると決めました。だから、そのときに腹をくくってるんです、動画の世界でやっていこうって。
――ご家族にも相談されましたか?
はい。最初は「教員免許をとらないと許さないからな」という感じだったんですけど、どうにか許してもらえました(笑)。
――お母さんは動画をしっかりチェックされているとか。
事務所よりも母に怒られるほうが多いくらい、熱心に見てくれています(笑)。たまに危ないことをすると、「子どもたちがマネしたらどうするんだ」って注意されますし。
――ツイッターもチェックされているそうですね。
そうなんですよ! でも、母がどのアカウントか分からなくて…。「私のことはつぶやくな」とか「LINEをスクショすんな」とか、クレームをいただいています(笑)。
――ちなみにご兄弟は?
大学生の弟がいるんですけど、僕の活動を冷たい目で見てますね…。「はじめしゃちょーの弟だ!」とか言われるそうで、そういうのを煙たがるタイプなんです(笑)。
――しかし、ひょんなことから始めた動画投稿に夢中になってしまった。何が魅力で、ここまで続けてこられたんでしょうか?
僕の動画の特徴としてカットがすごく細かいというのがあるんですけど、それはイヤなところを全部カットして、パーフェクトに近い自分を演出しているからなんです。僕、すごい噛むんですよ。ノーカットだったら、みんなイライラすると思う(笑)。
――今日のインタビューも緊張されているのか、噛み噛みですしね(笑)。
はい(笑)。だから、完成した動画を観て「あ、俺すごく喋れてる」と思えたときは快感です!
――編集が楽しいんですね。
楽しいです!! ただそのぶん時間がかかっちゃうんで、自分の首を絞めてしまうこともあるんですけどね…。