蝉谷めぐ実さんの新作、『見えるか保己一(ほきいち)』をご紹介します。これまで江戸歌舞伎の世界を描き数々の賞を受賞してきた蝉谷めぐ実さんが新境地をひらいた。新作『見えるか保己一(ほきいち)』は、江戸時代に実在した目の見えない学者、塙(はなわ)保己一の物語だ。「十二単の着付けの教室に通った時、講師の方が“平安時代の文献が完璧な形で残っているのは、江戸時代の学者・塙保己一が叢書を作ったからですよ”とおっ