風格が増すばかりの守護神が、鬼門の一戦でも安定感を見せつける。北中米W杯を戦う日本代表GK鈴木彩艶(パルマ)が19日、グループリーグ第2戦チュニジア戦の前日練習を前に報道陣の取材に対応。「このゲームの重要性はチームでも話し合っている。明日に向けていい準備をするだけ」と意気込みを語った。

 日本代表にとってグループリーグ第2戦は過去1勝3分3敗という鬼門。初戦に集中力を高めて臨むぶん、第2戦に向けた準備の課題が指摘されてきたなか、今回のチームはオフ明けの練習前に選手ミーティングを取り入れることで、チュニジア戦に向けたトレーニングの雰囲気を引き締めてきた。

 鈴木も「チームでもしっかりとミーティングをして、2戦目の重要性は話し合った。いい雰囲気でできているし、明日の重要性を理解しながらしっかり戦いたい」とチームのムードに手応え。相手は初戦でスウェーデンに1-5で大敗し、監督交代に踏み切ったためスカウティング面で難しさはあるが、「僕たちのやり方は変わらない。僕たちのやり方をやれば必ず勝てる。相手のことよりも僕たちのことに集中するのが大事」と言い切った。

 試合開催地のモンテレイはこの日、夕方ごろから激しい雷雨が降り始め、35度を上回る猛暑はひと段落。鈴木は「事前キャンプ時よりも暑いと感じたけど、今日は天候が悪く気温が下がっている印象」と前向きに受け止め、試合の時も「(キックオフが)午後10時ということでより気温が下がるんじゃないかと想定しているので、そこまで環境的には難しくないと思う」と冷静に展望する。

 その一方でピッチコンディションには懸念もあるが、「アジア予選のインドネシア戦のアウェーゲームで急に雨がたくさん降ってきた状況もあったけど、その中でも冷静さを保ってプレーできた経験がある」と回顧。開始早々のビッグセーブでチームを救った24年11月のインドネシア戦を自信に「自分としては冷静さが武器なので、そこを発揮できれば」と頼もしく言い放った。

 こうした天候不良によるアクシデントが起きるのは、同じくアメリカで行われた昨年夏のクラブW杯でイメージできていた様子。「メキシコだけでなく、アメリカも天候が悪くなるというのはクラブW杯を見ていて感じていたので意外と想定内」。古巣の浦和レッズが出場していたこともあり、アメリカでの下準備には余念がなかった。

 外部環境に不安はなく、あとは実力を発揮するのみだ。安定感を出すことの難しさと大切さを実感したアジア杯から2年半、日本代表とセリエAで経験と実績を重ねる守護神はいまや「守備の部分で簡単なミスが起きてしまうこともあると思うので、僕としては常に集中力を切らさないことが大事。キーパーとしては仲間のミスもしっかりと助けられるように良い準備をし続けたい」と大きな信頼も背負い、鬼門の第2戦を堂々と見据えている。

(取材・文 竹内達也)