「膵臓がん」で”黄疸ができやすい3つの部位”はご存じですか?原因も医師が解説!
膵臓がんを発症すると黄疸はどこにできるのでしょうか。メディカルドック監修医が膵臓がんによる黄疸ができる部位と原因について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「膵臓がん」を発症すると「黄疸」はどこにできる?黄疸ができる原因も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
関口 雅則(医師)
浜松医科大学医学部を卒業後、初期臨床研修を終了。その後、大学病院や市中病院で消化器内科医としてのキャリアを積み、現在に至る。内視鏡治療、炎症性腸疾患診療、消化管がんの化学療法を専門としている。消化器病専門医、消化器内視鏡専門医、総合内科専門医。
「膵臓がん」とは?
膵臓がんとは、胃の背中側にあり、消化液やホルモンを分泌する臓器である「膵臓」に発生するがんを指します。膵臓の主な働きは、食べ物の消化を助ける膵液と、血糖値を調整するインスリンなどのホルモンの分泌です。膵臓がんは進行が早い一方で初期症状が乏しく、発見が遅れる傾向があります。そのため他のがんと比べて治療が難しいがんとされ、「サイレントキラー」とも呼ばれています。
「黄疸」とは?
黄疸とはビリルビンという色素が血液中に増えることで、皮膚や眼球の白目(眼球結膜)が黄色くなる症状です。ビリルビンは赤血球が壊された際に発生し、通常は肝臓で処理されて胆汁として排出されますが、膵臓がんにより胆汁の通路である胆管が詰まると、ビリルビンが体内に滞留し、黄疸となって現れます。
膵臓がんを発症すると、黄疸はどこにできる?
膵臓がんを発症すると、まずどこに黄疸が現れるのでしょうか?黄疸は膵臓がんの重要なサインのひとつであり、病気の進行度や部位によって現れ方が異なります。ご自身やご家族に気になる症状がある場合は、早めに専門医にご相談ください。
眼球結膜(眼の白目)
黄疸の初期症状として最も観察しやすい場所です。
皮膚
全身の皮膚が黄色くなることがあります。
口腔粘膜(舌など)
口の中の粘膜や舌なども黄色くなることがあります。
膵臓がんを発症しても黄疸ができないことはある?
膵臓がんを発症しても、必ずしも全ての患者さんで黄疸が出るとは限りません。特に膵臓の「体部」や「尾部」といった部位にがんが生じた場合、胆管の圧迫が起こりにくいため、黄疸が現れないことが多いです。また初期では腫瘍が小さく、胆管の閉塞をきたさないケースもあります。
膵臓がんを発症すると、黄疸ができる原因
膵臓がんを発症したとき、なぜ黄疸が現れるのでしょうか?黄疸は膵臓がんに特徴的なサインのひとつであり、その発生には膵臓や胆道の構造、病気の進行が深く関係しています。不安な症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
胆管の圧迫・閉塞
膵臓がんが膵頭部にできると、すぐ近くを通る胆管が圧迫され、胆汁の流れが妨げられます。これによりビリルビンが血中に逆流し、黄疸が現れます。消化器内科や外科などの専門科での精密検査が必要です。黄疸の急激な悪化や全身状態の異常があれば、緊急受診が推奨されます。
胆道への浸潤
腫瘍自体が胆管や周囲組織に直接浸潤(しんじゅん)することで、胆汁の流れが阻害され黄疸が生じます。進行がんの場合は胆道ステント治療など緊急を要する場合もあります。
転移(他部位由来の閉塞)
まれに転移巣やリンパ節腫大による外部からの圧迫でも黄疸が出る場合があります。消化器内科・外科での総合的な対応が必要であり、状態に応じて緊急処置が検討されます。
「膵臓がんと黄疸」についてよくある質問
ここまで膵臓がんと黄疸などを紹介しました。ここでは「膵臓がんと黄疸」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
手遅れとなる膵臓がんの症状について教えてください。
関口 雅則 医師
手遅れとは、末期や転移を伴った膵臓がんと考えられます。この場合、強い黄疸、激しい腹痛、消化管出血、腹水、体重激減、全身の衰弱(カヘキシア)などが明確に現れます。これらは進行した段階で見られる症状であり、早期発見・早期治療が何よりも重要です。
膵臓がんの末期症状について教えてください。
関口 雅則 医師
膵臓がんの末期には、強い持続的な腹痛や背部痛、消化器症状(嘔吐や食欲不振)、黄疸、全身の強いだるさ、不眠、せん妄(認知障害)など多彩な症状となります。多職種の緩和ケアや在宅医療の導入も検討されます。
編集部まとめ
膵臓がんと黄疸の関係は深いです。特に膵頭部がんの場合に黄疸が起こりやすいこと、黄疸が出る時点ですでに進行がんのケースが多いことを理解することが大切です。早期発見のためには、日常的に自身の体調変化に注意を払い、少しでも気になる症状があれば早めに専門医を受診しましょう。
「膵臓がん」と関連する病気
「膵臓がん」と関連する病気は5個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
消化器科の病気
慢性膵炎胆管がん胆石症婦人科の病気
卵巣がん子宮体がん「膵臓がん」と関連する症状
「膵臓がん」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
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食欲不振
糖尿病(新規発症)
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膵臓がん(がん情報サービス)
膵癌診療ガイドライン2022(日本膵臓学会)
