粗品プロデュース特番『ツッコミスター』で噂される「ポスト松本人志」の声…フジテレビ「土曜夜の顔」となるか
総勢12人のツッコミ芸人がガチンコ
23日夜、2時間超特番枠『土曜プレミアム』(21時〜23時10分)で『ツッコミスター』(フジテレビ系)が放送される。
同番組のコンセプトは「ツッコミ界の覇者・霜降り明星の粗品とフジテレビがタッグを組み、お笑い界の新時代を切り開く!ツッコミNo.1を決める新たなお笑いの祭典が幕を開ける」。
出演者は赤木裕(たくろう)、伊藤俊介(オズワルド)、ガク(真空ジェシカ)、さくらい(三遊間)、谷拓哉(パンプキンポテトフライ)、トンツカタン森本、新山(さや香)、檜原洋平(ママタルト)、前田龍二(シモリュウ)、町田和樹(エバース)、村田大樹(ド桜)、ワキユウタ(ゼロカラン)。
『M-1グランプリ』王者を含むファイナリストから、業界注目度の高い新鋭、無名の若手まで、12人ものツッコミ芸人をそろえたことに驚かされる。
特筆すべきは出場者の選定に粗品が関わったこと。お題の方向性や競技設計なども含めて、まさに粗品プロデュースの番組であり、大型企画における存在感の大きさは松本人志を彷彿とさせられる。
「土曜夜の顔」だった松本人志
今から5年半前の2020年11月、筆者は「土曜夜のフジを救う“松本プレミアム”、実験的な企画が続々」(NEWSポストセブン)という記事を書き、Yahoo!トピックスなどで報じられ、ネット上に賛否の声があがった。
これは当時、存在感が薄れがちだったフジテレビの特番枠『土曜プレミアム』で松本人志の出演番組が23本中6本(4回に1回以上の割合)を占めたことを受けて書いたコラム。その内訳は『人志松本のすべらない話』『人志松本のすべらない話ザ・ベスト』『IPPONグランプリ』『HEY!HEY!NEO! MUSIC CHAMP』『まっちゃんねる』『まつもtoなかい〜マッチングな夜〜』だった。
なかでも『まっちゃんねる』『まつもtoなかい〜マッチングな夜〜』は松本の関わりが深い挑戦的・実験的なコンセプトの特番。今回の『ツッコミスター』同様に「どんな番組になるのか想像がつかない」という期待感を抱かせていた。
松本はコロナ禍で苦しむフジテレビの救世主となったが、今回は粗品が昨年の騒動で苦しむフジテレビの救世主となれるのか。『ツッコミスター』が成功したら松本のように、さらなる挑戦的・実験的な番組を仕掛け続けていくのか。かつての松本と同じように『土曜プレミアム』の顔となり、テレビ業界や芸人たちを引っ張っていくのか。
粗品が「1人賛否」を終了した理由
『ツッコミスター』のメインビジュアルには、粗品がツッコミをするときの腕のポーズと、「スカすなよ。フジテレビ」というキャッチフレーズが映されている。このフレーズは昨年12月13日放送の『女芸人No.1決定戦THE W』(日本テレビ系)で審査員を務めたときのものであり、粗品の「お笑いファースト」というスタンスを世に知らしめたものと言っていいかもしれない。
粗品はその9か月前に放送された『ytv漫才新人賞決定戦』でも審査員を務め、コメントが称賛されていたが、このあたりから「お笑い全体のことを考えている」「他の芸人とは違う」というムードを漂わせ、影響力が増しはじめていた。
ただ、そんな影響力を限定していたのが、2024年2月にスタートしたYouTubeチャンネルの企画「1人賛否」。アップのたびに話題になり続ける一方で、その毒舌が「人を傷つける」「誹謗中傷レベル」などの批判も多く、「その他の活動でお笑いに貢献しても粗品は認めない」というニュアンスのコメントが現在まで散見されている。
しかし、その「1人賛否」は4月末での終了を発表。粗品はその理由に「自分のステージが1つ上がったから」などと話していたが、その1つが土曜ゴールデンという最も視聴者の多い時間帯で放送される大型特番『ツッコミスター』なのではないか。
そもそもこの番組の元ネタは粗品のYouTubeチャンネル「ツッコミマン」であり、これをテレビのゴールデン特番としてショーアップしたのが『ツッコミスター』。
粗品は「この時代にえげつないお笑いストロング番組」「“粗品印”なんで安心してほしい」などと自信を示し、収録後には「大成功やったなあ」「感極まってます」「見て『つまらない』と思ったら『自分笑いのセンスないな』って反省してください。ほんまにそういうレベルの教育も兼ねたお笑い番組」とも語っていた。
賞レース以外の貴重な登竜門に
そんな笑いの質や手数への手応えと同等以上に重要なのは、この番組が芸人の登竜門になりそうなこと。前述したように『ツッコミスター』の出演者は、お笑い好き以外の認知度が低い芸人が半数程度を占めている。
新たなスター誕生の待望感があり、第2回、第3回と続けていけばツッコミ芸人の登竜門となり、ツッコミ芸人の地位も上がっていくのではないか。ちなみに粗品は「YouTubeの『ツッコミマン』は新たなスターを探す場となる」という可能性を示唆していた。「ベテランや中堅の層が厚く、賞レース以外でのブレイクが難しい」と言われる中、広くチャンスを与えようとしている。
そんな立ち位置は『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)で「チェアマン」として参加者を束ねた松本人志のようであり、『人志松本のすべらない話』『まっちゃんねる』『審査委員長・松本人志』(TBS系)なども同様かもしれない。
制作にかかわり、本番では真ん中に立ってクオリティを担保しつつ、新星を発掘していく……松本が地上波から遠ざかったままの今、各局のテレビマンが粗品を比較対象にあげるのは必然に見える。
それでも粗品は「ツッコミで戦うところに権利を主張するつもりはない」と、あくまで自分ではなく“お笑いファースト”のスタンスを強調していた。松本はこのような発信をほとんどしてこなかったが、わかりやすいメッセージを求める現在の一般層に粗品のスタンスは合いそうな感がある。
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【つづきを読む】『よしもと粗品劇場』『ツッコミスター』霜降り明星・粗品が次々と新プロジェクトを連発する理由とは?「ポスト松本」となるのか
【つづきを読む】『よしもと粗品劇場』『ツッコミスター』霜降り明星・粗品が次々と新プロジェクトを連発する理由とは?「ポスト松本」となるのか
