韓国で実の姉妹がペットめぐりドロ沼法廷バトル 姉に預けたら「返さない」と拒否された妹は、なぜ最高裁で敗訴したのか

写真拡大

ペットを飼う人口が1500万人を超えた韓国で、所有権をめぐるトラブルが頻発している。最近では、愛犬を姉に一時的に預けただけだとして返還を求めた妹が、最高裁まで争った末に敗訴した判決が出た。裁判所は、愛犬を最初に譲り受けた「所有記録」よりも「実質的な世話」を重視した。

【写真】保護した動物98匹を「安楽死」させた韓国動物団体の元代表

本サイト提携メディア『時事ジャーナル』の取材によると、最高裁第3部(主審:イ・スギョン大法官)は去る4月9日、妹が姉を相手取って起こした「有体動産(愛犬)引き渡し請求訴訟」において、原審の敗訴判決をそのまま確定させた。

妹は2024年9月にミニチュア・ピンシャーのビョリ(仮名)を譲り受け、自分の名前で動物登録まで済ませた。妹はその後、2匹目の愛犬ダリ(仮名)も譲り受けたが、ビョリが食糞症(自分の糞を食べる行動)のあるダリの真似をすることを懸念して姉に預けた。1カ月後、妹はビョリを返してほしいと求めたが、姉が拒否したことで争いが始まった。

姉妹の争いは結局、訴訟に発展した。韓国の民法において、動物は依然として所有・使用・処分の対象となる「物」として扱われる。そのため、愛犬をめぐる紛争の場合、民事上の「有体動産引き渡し」訴訟の形で行われる。

裁判で、妹側はビョリを一時的に預けただけであり、所有権まで渡したことはないと主張した。一方、姉側は妹がビョリを譲渡(贈与)し、所有権を放棄したものだと反論した。

一審裁判所は姉に軍配を上げた。姉がビョリを預かって以降、予防接種や去勢手術、各種検診を行い、これに伴う費用も大部分を直接負担した点に注目した。また、動物登録証上の所有者を妹から姉に変更する手続きを進めようとした事実も確認された。

姉妹間で交わされたカカオトークのメッセージも判断の根拠となった。妹はビョリを姉に預けた後、「今年の年末に会ったら、私が預かるね」「自分の気持ちが二転三転してしまってごめん」などのメッセージを送信していた。こうしたメッセージの内容から見て、妹がすでにビョリの所有者は姉になったことを自ら前提にしていると判断したのだ。

(写真=サーチコリアニュース編集部)

裁判部は「贈与または権利の放棄は、必ずしも明示的な意思表示によらなければならないわけではなく、行為ないし意思表示の解釈によって贈与または権利の放棄と見なせる場合にも、これを認めるべきである」として、原告の請求を棄却した。妹は一審の判断を不服として控訴・上告したが、上級審でも判断は変わらなかった。

ある法曹関係者は「愛犬の所有権紛争において、動物登録証や譲渡契約書のような形式的な名義よりも、実際に世話をしている当事者の行為をより重視した判決だ」とし、「他人に愛犬を一時的に預ける場合であっても、権利関係や所有権を明確にする意思表示が必要だ」と述べた。

(記事提供=時事ジャーナル)