『食べる本 読むダイエット』高橋源一郎(河出書房新社)

写真拡大

 高橋源一郎の『食べる本 読むダイエット』(河出書房新社)が4月28日(火)に発売される。

【画像】「読むダイエット」加筆修正し書籍化された『食べる本』

 本書は、高橋源一郎自身のダイエットをきっかけにはじまった、「こころ」と「からだ」を巡る思考の軌跡が克明につづられた手記であり、世界に類のない「本(ことば)」を食べるリーディング・ダイアリーズ。集英社学芸部ウェブサイトの人気連載「読むダイエット」を改題、加筆修正し書籍化された。

■本書「はじめに」より

 この本を読み通せば(「食べ」通せば)、あなたはからだの健康を取り戻した上に、こころの健康まで得ることができるだろう。なぜなら、わたしがそうだったから。

 七十歳近くなったある日、突然わたしは気づいた。太っていたのである。半世紀近く、ほとんど変化することがなかった体重の急激な変動に、わたしはショックを受けた。というか家族からの「パパ、太ったね」という視線におののいた。そして、わたしは「ダイエット」というものを始めた。人間は「食べる」生きものだ。それがなければ「からだ」は死んでしまうから。

 同時に、人間には「こころ」がある。「精神」がある。そして、「こころ」や「精神」も「食べる」のである。なにを。もちろん「ことば」を。そして、「ことば」を食べなくなったとき、「こころ」や「精神」も衰え、死んでゆくのである。わたしが分け入ったのはそんな世界だった。(高橋源一郎)

(文=リアルサウンド ブック編集部)