愛知県産アサリの激減続く 水質浄化が逆に災い、潮干狩りも相次ぎ中止 再生の切り札は“すいかアサリ”
かつて漁獲量全国一を誇っていた愛知県産のアサリ。しかし近年は不漁が続いています。今年の潮干狩りはどうなるのでしょうか。
春に旬を迎えるアサリ。
愛知県田原市はアサリの一大産地で、今出荷の最盛期を迎えています。
「今年は大粒のいいものが育っている」(渥美漁業協同組合 販売担当理事 中川信久さん)
しかし、20年連続で全国一だった愛知県のアサリ漁獲量は減少傾向で、2024年には北海道に次いで2位に転落。
アサリが減少したワケは…。
「海の栄養素が激減している」(中川さん)
これまで国や愛知県などは、海をきれいにするため、海に流す排水の窒素やリンの量を規制してきました。
しかしその影響で、アサリのエサとなるプランクトンが減り過ぎてしまったことで、アサリの数も減ってしまっているそうです。
こうした声を受け、愛知県は3月に三河湾の水質環境基準を緩和することを決めました。
「自然の流れなので、どうなるかは数年みてみないとわからないが、期待はしている」(中川さん)
潮干狩り場も中止が続く
アサリといえばこれからのシーズン、「潮干狩り」が楽しみですが…。
田原市の白谷潮干狩り場では、アサリの稚貝が育たないことなどから、7年連続で潮干狩りの中止を決めたといいます。
「アサリのない状態で無理に開催してもお客さんに失礼。確保できない以上、再開は無理」(中川さん)
切り札の「すいかアサリ」とは?
苦境が続く愛知のアサリ。
復活の切り札として注目されているのが、天然のアサリを栄養豊富な三河湾の海の中に吊るし、1カ月以上養殖した「渥美垂下あさり」。
貝の中に砂がほとんど入らないため、「砂抜きいらず」。
海の中のプランクトンをたくさん食べて、身は大粒に。加熱してもあまり縮まず、ぷりぷりと肉厚なのが特長です。
「垂下アサリに限らず、天然アサリの漁場整備などいろいろなことを試みているが、なかなかすぐに成果につながらない。今後どうアサリを確保していくのか、1つの課題になっていくと思う」(中川さん)
愛知で潮干狩りができるのは…?
愛知県内では、田原市の白谷潮干狩り場以外にも、潮干狩りの開催を中止したところがあります。
愛知県などによりますと、南知多町の山田海岸は今年初めて中止。
常滑市の坂井海岸は約10年前から中止。美浜町の上野間海岸も10年前から中止されています。
美浜町の河和口海岸も2024年から中止されていて、今後も開催の予定はないとのことです。
一方で、西尾市の東はず海岸・前島や、蒲郡市の竹島海岸などでは潮干狩りを開催する予定です。
詳しくは、愛知県のホームページに掲載されています。
