【インタビュー】眉村ちあき、3つのアルバム先行配信曲が木っ端微塵に吹き飛ばす制約や限界「今の私は超えたい目標がものすごく高い」

「フルアルバムまーたまた作っちゃいました。この⼀枚に全てを込めたぞ、もうこれ以上ないぞ、と、今回も強く思っています」とは、4⽉15⽇にリリースされる8thアルバム『AMPLAND PLAN』に関する眉村ちあきのコメントだ。しかも、それに先がけて配信リリースされた2曲が新境地であり、驚きの連続だった。
2026年1⽉14⽇に配信された「THE スーパーグルグルフィジカルジンジャーエール」を⼿掛けたのは、数々のヒット曲を⽣み出し続けているmeiyo。2⽉11⽇に配信された「渋⾕ふりーふぉーる」を⼿掛けたのは、SMAP の「SHAKE」「ダイナマイト」などで知られるコモリタミノル。作詞・作曲・編曲・トラック制作で卓越した才能を発揮している眉村ちあきが、敢えて他のクリエイターが⽣み出す世界に⾝を委ねた点に注⽬させられる。
8thアルバム『AMPLAND PLAN』からの先⾏配信曲でみせた新たな試みの理由は何だったのか? 海外でのライブ、様々なアーティストとのコラボレーションを繰り広げた2025年を経て、彼⼥の中で芽⽣えた想いとは? 3⽉4⽇に配信された楽曲「again」と、ニューアルバムの予感についてもじっくりと語ってもらったロングインタビューをお届けしたい。なお、8thアルバム『AMPLAND PLAN』発売同日には、既発曲(『AMPLAND PLAN』収録「EVERY DAY」含む)の英語詞アレンジによる配信限定アルバム『PLAN C』が同時リリースされることも決定した。

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■⾃分では作らないメロディラインを歌うのは
■やっぱり刺激があります
──2024年11⽉にリリースしたアルバム『うふふ』は、幅広い⼈に聴いていただけるポップスを⽬指した作品でしたよね?
眉村:はい。そういう曲を意識して作りました。そのおかげで幅広い⼈に聴いてもらえる曲の作り⽅というか、“どういう⽅向に振ったらそうなって、どう尖ったら幅が狭く深くなるのか?”をじっくり考えることができました。でも、ずっと王道をやっているんですけどね。⽬指すは『紅⽩歌合戦』ですし。
──昔から「緑のハイヒール」とか、正統派のポップスもたくさん作っていますからね。
眉村:そうなんですよ。でも、⽬⽴つのは即興ソングやライブでの奇抜な部分とかで、そこがピックアップされるんです。変なこともしたいけど、そういう表現は爆売れしてからできるので、今は窓⼝広げを頑張っているんです。
──爆売れしたら、曲の中でまたうんこを踏んづけたりしますか?
眉村:しますね。っていうか、“うんこを踏んづけたことを隠すか、隠さないか?”っていうだけなんです。今は隠してて、爆売れしたらお騒がせセレブになりたい(笑)。
──幅広い⼈々に届ける努⼒に関しては、TikTokも頑張っているじゃないですか。
眉村:ね? ほんとに。もうやめたい。
──なんでですか(笑)?
眉村:動画を作るのはほんとに⼤変で。編集とかも⾃分でしているんですけど、“動画作るよりも、もっと曲を作りたいなあ”と思ってます。

──ライブスケジュールも今年に⼊ってから控えめですよね。
眉村:そうなんですよ。5⽉からツアー(Chiaki Mayumura Tour “AMPLAND PLAN”)が始まるんですけど、しばらくはなんもライブがないんです。我慢してます。だから毎⽇酒飲んでます(笑)。どうしたらいいかわかんない。ライブの代わりになるものがなさすぎて、“ライブってすごいんだな”って改めて思ってます。
──ライブに関しては、アメリカの<SXSW>にも改めて触れておきたいです。2024年と2025年に出演して、毎回⼤評判だったじゃないですか。去年は<SXSW>の公式サイトのトップページが眉村さんのライブ写真になっていましたし。
眉村:なってた! やばかったですよ。ライブが終わって街を歩いてると、「写真撮って! あなたのライブ観た!」って5⼈くらいから声かけられて、また次の⼀歩で囲まれて、動けなくなったりして。“スターじゃね?”って、ほんのひと時だけ思いました。
──どういうところが伝わったと感じました?
眉村:なんだろうなあ? ⾃分が“この曲がこうやって演奏されたら、ウォー!ってなるな”みたいなのをそのままやっただけで。それがほんとに「ウォー!」ってなったから、“⾃分の価値観を信じていいかも”と思いました。
──<SXSW>みたいな機会に現地の⾳楽関係者に声をかけられて、海外でツアーをすることになるケースを時々聞きますけど。
眉村:私も声はかかりましたよ。アメリカツアーも誘われたし。でも、普通に資⾦が⾜りなくてできなかった(笑)。アメリカのイベント会社かなんかの⼈で、Adoとかのアメリカツアーにも関わっている⼈たちだったんですけど。「朝ご飯を⾷べながら、打ち合わせをしよう」と⾔われてお話をしたところ、⾦銭的なこともあって「⾏くならあなたひとりで⾏きなさい」と⾔われたんです。でも、「ひとりで⾏って何をどうしたらいいの?」と。私、⾞の運転もできないし…誰か運転してくれるのかもしれないけど。「もうちょっとネットでバズってから戻ってくるね」と⾔って帰国しました。
──Adoのワールドツアーにも関わっているイベント会社の⼈だったんですか?
眉村:そう。ふたり組のイベンターさんだったんですけど、韓国チームの⼈に聞いたら、「えっ? あの⼈たち、めっちゃ有名だよ」と⾔ってました。もったいないことしたなとは別に思わないけど、“ちゃんと⽔⾯下で太いパイプができていってるな”と思います。だから、後は売れるだけというか。数字さえ取れたらアメリカツアーも秒でできるんだろうなという感じです。でもね、どうやったらいいのかわかんなくなっちゃった。いい曲をいっぱい作ってるつもりなんだけど、いいライブもしてるつもりなんだけど、難しいなと思ってる。
──韓国チームといえば、去年は韓国のバトルロイヤルゲーム『Eternal Return』シーズン9 “Matsuri” のOST「Golden Willow」のボーカルを務めましたし、韓国アーティストとのコラボレーションもありましたよね。ウソク(jungwooseok)さんとの「フライデー・ナイト・キス」は、どういう経緯で実現したんですか?
眉村:<SXSW>と同じように、アジア進出も考えている時期に「海外アーティストとのコラボレーション楽曲の話がある」みたいなお話をいただいたのがきっかけだったのかな。それで「やります!」と⼿を挙げたんです。
──ご⾃⾝で⼿掛けていない曲を歌う機会でしたね。
眉村:はい。すごく⾯⽩かったです。やっぱり⾃分では作らないメロディラインを歌うのは、刺激があります。海を越えて、データのやりとりをして完成するのも新鮮でしたね。私は⽇本でレコーディングしたけど、K-POPの⾳楽を作ってる双⼦の⼥の⼦のお家に⾏って録ったんです。「あはは〜 あはは〜 ふぅー!」ってやりながら録って、「いえぃーい!」ってハイタッチして、「次録ろう!」っていう感じで。ギャルが遊んでるみたいなノリだったのがすごく楽しくて。シビアなレコーディングもいいけど、“楽しいのが⼀番いいな。このマインドで作り続けたいな”と改めて思いました。
──ほぼ同じ時期に、韓国のシンガーソングライターでありラッパーのM1NU (ミヌ)さんの「있잖아 (Hey)」にも作詞と歌のフィーチャリングで参加しましたね。
眉村:ウソクさんとのコラボレーションで繋がったご縁をきっかけに、M1NUさんチームからもお話をいただいて、「えっ? あたし、いいよ!」という感じでした。M1NUさんチームとはお互いに翻訳機で会話をする感じだったんですけど、「数⽇後にMVを撮りますので、それまでに歌詞書いておいて」みたいに⾔われて、「私が書くの!?」って慌てて(笑)。⽇本語の歌詞を書いて、急いでレコーディングして、MV も撮りました。M1NUくんにとっても⾯⽩い機会だったみたいです。
──去年は、タイの29callsとの「Coconut Sunday」(眉村ちあきが作詞・編曲・歌唱)や堂島孝平さんとのコラボ「True Magic」もありましたし、PIGGSに楽曲提供しましたし、⼤⼈気じゃないですか。
眉村:次から次へと声をかけられたいです。まだ⾜りない。⽟屋さん(Wiennersの⽟屋2060%)くらい忙しくなりたい(笑)。
──新しい試みをいろいろ続けていますけど、2026年1⽉に配信リリースされた「THE スーパーグルグルフィジカルジンジャーエール」は、びっくりしました。meiyoさんからの提供曲ですが、作詞・作曲・編曲の全部を他のアーティストが⼿掛けた曲を歌うのは、企画ものの「オー!サカナ!!」を除くと初?
眉村:はい。企画的なものとかフィーチャリング的なものじゃない形で提供していただくのは、あの曲が初めてでした。「眉村ちあきのボーカル⼒を⾒せつけるために、眉村さんが書かないような曲をどなたかに書いていただくのはどうですか?」という提案をいただいて、「何でもやるって決めたから、何でもやりまっす!」って⾔いました。そして、絶対バズり王のmeiyoの名前が挙がったので、「meiyoめっちゃ好き!書いていただけるなら歌いたいです!」ってなったんです。
──今までの活動の軌跡を踏まえると、この試みは⾃然でもあったように感じます。“弾き語りトラックメイカーアイドル”としてインディーの頃から作詞・作曲・編曲を全部⼿掛けていて、メジャーデビューした後は、時には編曲をどなたかに委ねるようになり、コラボとかで他の⽅々の要素も加わった曲を度々歌うようにもなり……という流れがあったので。
眉村:そう。こだわって“うーん……”っていうものができるよりも、「誰かー!たすけてー!」と⾔って最⾼のものを作れるほうが楽しいって、結構前に気づけたから。でも、やっぱ全部お願いするのは、ちょっと“⼤丈夫かな?”っていう気持ではあったんです。“アーティストと名乗っていいのか?”みたいな気持ちになるというか。“歌い⼿なんじゃないか?”とか思ったけど、“まあいっか”と思って。meiyoだし、私への解像度が⾼い⼈なので、信頼してお願いしました。

■⾜し算の極みっていう感じです
■ボーカル眉村ちあきだから致死量の元気
──meiyoさんには、どのようなことを伝えて曲を作っていただいたんですか?
眉村:私からは何も話していなくて、完成してからDMしました。今回はその辺りも楽しもうと思って! スタッフさんはいろいろお伝えしていると思うんですけど、私からは何も⾔ってないです。
──ダンサブルなサウンドに思いっきり振り切っていますよね。おそらく眉村さん史上、⼀番ミラーボールが似合う曲です。
眉村:ね? “この曲をライブ会場で聴いたら激パーティーだろうな”と思ってます。ただ、息を吸うところがまじでなくて。“私のこと5⼈組だと思ってる?”っていう感じの譜割り(笑)。で、昨⽇meiyo に会ったんですよ、「この辺にいますか? 遊ぼ!」って連絡して。ちょっと⼀緒に飲んだんですけど、「まじでこの曲、ライブで歌ったら窒息死すると思う」という⽂句を⾔っておきました(笑)。
──⽂句を⾔われたmeiyoさんは何かおっしゃっていました?
眉村:「眉村さんならいけると思った」と⾔われて、信頼を感じました(笑)。「何をしても歌ってくれる」と思ったらしくて。カラオケで歌ってみて、まあまあ苦しかったけど歌えたから、ライブでも歌えるかも。
──こういうディスコサウンドの曲、すごく似合うと思いました。
眉村:ね? 声でかいし、明るいから。
──制作をするにあたっての⽅向性についてmeiyoさんからは?
眉村:うーん……なんも⾔ってなかった気がする。私が聞いてなかっただけかもしれないけど(笑)。でも、私もトラックメーカーだから、ちょっと張り詰めた気持ちになったというか、「頑張った」と⾔ってました。トラックは「この世の全ての楽器使ってるんじゃない?」っていうくらい⾳がいっぱい重なってて、贅沢。⾜し算の極みっていう感じです。⾳数を引いたことがない⼈っていう感じがあって、それも元気で好きです。
──ラーメン⼆郎に全部乗せがあるのかはわかりませんが、“⼆郎の全部乗せ”という感じがします。
眉村:ね? ものすごい“増し増し”。“うわあー、重えー! しかもボーカル眉村ちあきだから致死量の元気”っていう感じがしますよね(笑)。
──“致死量の元気な曲”を⾃分で作ろうとしても、無意識にリミッターをかけちゃうんじゃないですか?
眉村:そうですね。“これが限界かもしれない”と⾃分で勝⼿に決めて、“このくらいにしとこうかな”となっちゃってたかもしれない。こうやって作ってもらうまでは、正直なところ“⾃分だって作れるのにな”みたいな気持ちがあったけど、作ってもらった曲を聴いたら、“こういうやり⽅もまた⼀興”と感じて、今はすごく⾯⽩がってます。
──2 ⽉11⽇に配信リリースされた「渋⾕ふりーふぉーる」も提供曲ですね。歌詞は眉村さんとの共作ですが、⼿掛けたのはコモリタミノルさん。
眉村:この曲も⾯⽩かった! イントロから個性的なのに…なんて⾔うんだろう? “ちょっと変だけどキャッチー”みたいなフックがたくさんあって、“これがヒット曲か!”と思いました。コモリタさんの作り⽅も⽬の当たりにして。コモリタさんはちょっとずつブラッシュアップしていくスタイルなんです。最初に送っていただいたデモを聴いた後、その次に送っていただいたデモを聴くと、“このピアノの⾳が変わってる”みたいなところがあって、ちょっとずつ進めていく感じが⾯⽩かったです。
──眉村さんからコモリタさんにお伝えしたイメージは?
眉村:私からはなくて。突然コモリタさんにお会いすることになって、今、取材してるTOY’S FACTORYの会議室でお会いしました。ここから渋⾕の景⾊を⾒て、ピコン!と思いついて、そのまま作ってくださったらしいです。コモリタさんの曲もミラーボール感があるけど、meiyoとはまた別の感じが⾯⽩いですね。⼈には⼈のミラーボールがあるのかも。
──キラキラしていて、華やかでドリーミーですけど、どこか切ないミラーボールです。
眉村:そうですね。「渋⾕ふりーふぉーる」は、歌詞に渋⾕を思わせるワードがいろいろ⼊ってるんです。“ヒカリエモーショナルダンス”の“ヒカリエ”、“笑顔とは裏腹に”の“ウラハラ(裏原宿)”……とか。私も渋⾕のワードを⼊れましたよ。“どっち⾏ったってグレイトだってアリス”の“アリス”は、『今際の国のアリス』(配信ドラマ)に出てくるのが渋⾕だし。⾔葉遊びに参加できたのも楽しかったです。“コモリタさんと⼀緒に歌詞を作れるって、そんなことある?”って、まだ信じられてない(笑)。コモリタさんも⾯⽩がってくださって。「“踊るが吉 ステップス 鳴らすつま先の先へ”とかめっちゃいいね!」って⾔われて嬉しかったです。
──「渋⾕ふりーふぉーる」のこの雰囲気、今の渋⾕というよりも、平成の頃の空気感なのかなと感じたんですけど。
眉村:たしかに! その感じ、めっちゃわかります。なんなんだろう? コモリタさんから⾹る平成感? SMAPだからですかね?
──なんでですかね? なんとなくセンター街にギャルがたむろしていた頃の渋⾕の感じが、僕の中で蘇りました。そういえば、眉村さんもギャルでしたよね?
眉村:まあでも、中学1年とか2年の時にギャルにハマっただけで、早く終わりましたよ。
──センター街でたむろってたんですか?
眉村:たむろってはいなくて、普通に歩いてたくらいですけど。中学⽣のギャルメイクだったので、とりあえず⽬の周りが真っ⿊で、“パンダかな?”みたいな顔してました。
──そんな思い出も蘇る「渋⾕ふりーふぉーる」?
眉村:私のふりーふぉーるは、こんな充実してなかったですけど(笑)。でも、その頃の雰囲気だというのはわかります。この曲めっちゃいい! “爆⾳で聴くとほんとに⾶ぶぞ!”っていうくらい気持ちいいので。あと、私のボーカルの気持ちいい⾳域みたいなのも、すごく引き出してくださっていることを感じていて。歌いやすいんですよ。“なんで私の歌いやすい⾳域知ってんの、コモリタさん?”って。“そういうところもプロなんだなあ”って思いました。
──アルバムから先⾏配信する2曲について語っていただきましたが……先ほどの話に戻ると、「⽬指すは紅⽩」という⾔葉が出たことも⽰す通り、今の眉村さんが⾒据えている⽬標は⾼いんですね?
眉村:そう。“これで⽕が点かないとダメ”くらいの気持ちがあります。
──曲のクオリティや実⼒も含めて、⽕が点く条件は整っていると思うんですけどね。何が⾜りないんだろう?
眉村:ほんとだよな。“プロモーションかな?”とも思ったので、「バケモン」をリリースした時とかに、映像作家さんにCMを作っていただいたりもしたんです。でも、それもそんなに何かが変わることにまで繋がらなかったし。やっぱり何かしらの⼒を持ってる⼈との繋がりがないと難しいのかな? 隣の楽屋だった⼈が「⾃⼒でバズろうとしても無駄だよね」みたいなことを話してるのが壁越しに聞こえたことがあって。その時、私はちょうど⾃分で動画を編集していて、「⾃⼒でバズろうとしてる⼈、ここにいるよぉ」と涙が出そうになりました(笑)。
──メジャーデビューした頃だったか、「問題を起こさなければ眉村さんは売れる」という旨のことを吉⽥豪(プロインタビュアー&プロ書評家)さんがおっしゃっていましたけど、僕もその通りだと思うんです。
眉村:そうですよね? なんなら今、NHK の『いないいないばあっ!』をやってるくらいクリーンな眉村ちあきだと思うんですけど。
【幸せお知らせ】
— 眉村ちあき CHIAKI MAYUMURA (@rexno_chi) September 29, 2025
NHK Eテレ『いないいないばぁっ!』
新曲「どーぞん」の作詞作編曲を担当させていただきました!… https://t.co/T4CMH0Oldu
──すごさが⾮常にわかりやすいアーティストなんですけどね。編曲センスも抜群ですし。YouTubeに上がっているディズニー映画『リトル・マーメイド』の「パート・オブ・ユア・ワールド」のカバーとか、こんなアレンジ、並みの⼈にはできないですよ。
眉村:新しいアルバム『AMPLAND PLAN』(2026年4⽉15⽇発売)では、ストリングスのアレンジにハマっているんです。オーケストラの楽器をすごいイジれるようになりました。プラグインとかもいろいろ覚え始めてるので、編曲⼒は前よりもだいぶ上がってると思います。

■このアルバムで売れなきゃ、いつ売れるんじゃ!
■っていう気持ちで結構賭けに出てる部分もある
──そして、その前となる3⽉4⽇に配信リリースされた「again」は、作詞・作曲・編曲を全部眉村さんが⼿掛けていますが、これもアレンジ含めてすごいです。シンプルなビートとベースを⼟台にしつつ、適度なシンセとコーラスのハーモニーで構成していますよね。
眉村:“シンプルisベストis頂点”みたいなものを⽬指したくて。すごくシンプルだけど、“あっという間だったな、今の曲”みたいに思えるくらいタイトで魅⼒的なものを⽬指しました。チームのみんなに聴いてもらった時の感触が良くて、「3⽉に出す曲、これがいいと思う」と⾔ってくれたから、「そう? じゃあそうしましょう」ってなりました。私も「again」は気に⼊っています。ちょっと洋楽を意識しました。’80年代とか’90年代のリバイバルが今、海外できてるじゃないですか? こういう“シャワー浴びてる”みたいなサウンドは好きだから、“こっち系の曲もひとつ⾃分で作ってみたい”と思ったんです。
──この曲に関しては、「タイトな地盤に乗っかるふわふわシンセとかっちり数学のような歌い⽅に混ざらなさそうな真っ直ぐ衝動的な歌詞の、マッチするんかい度が気持ちいいでございます」というコメントを発表されています。で、「こっち系の曲もひとつ⾃分で作ってみたい」って、昔から眉村さんの創作の原動⼒であり続けていて、それが作⾵の幅広さにも繋がってきましたよね。
眉村:そうですね。やってみたいジャンルが多過ぎて。
──カッコいいと思ったら、⾃分なりに取り⼊れてどんどん作ってみますよね。映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観て感動したり、対バンしたPOLYSICS から刺激をもらったことが、新しい曲に繋がってきましたから。
眉村:家に⾛って帰って作るんです。でも、本当にカッコいいと思わないと⾏動しないし、ちゃんと敬意を表しているつもりです。
──影響受けて作っても、どこかしらに眉村さんっぽさが出るんですよ。
眉村:そう。何もないところから打ち込んでいくから、結局どう頑張っても⾃分の何かが出ちゃうわけじゃないですか。そこは流れのままに⾝を任せています。
──「again」もそういう印象です。’80年代リバイバルの洋楽を意識したサウンドで、歌詞もおしゃれでスタイリッシュですけど、“彫刻のように素敵な横顔”という歌詞が“眉村さんだな”と思いました。彫りが深い素敵な横顔を表現した⾔葉だなと納得しつつも、いきなり“彫刻のように”という表現を放り込んでくるから、ちょっとぷぷぷっ!ってなったんです。
眉村:まじですか? 嬉しい(笑)。好きな⼈の横顔だったら⼤体綺麗に⾒えんのかなと思って。
──さて、「again」の先⾏リリースを経て、アルバム『AMPLAND PLAN』が4⽉15⽇にリリースされますが、このインタビューを読んでいる皆さんに予告できることはありますか?
眉村:前アルバム『うふふ』よりも、今回は⾃我を出してる気がしますね。“サウンド⾯は、聴かれやすいものみたいなのに寄せなくてもいいんじゃないか?”みたいなところがちょいちょい出つつ、いろんな⼈格で作れた感覚があります。あと、これまでは⾃分の価値観の中の引き出しからでしか曲を作ってこなかったけど、今は全く理解できない価値観で曲を作るようにもなってます。たとえば、「つまんない星のちっぽけな恋のくせにね」とかはそうですね。私はこういう恋愛がすごく苦⼿。そういう理解できないようなことも形にしてみました。「EVERY DAY(Japanese ver.)」もそうです。もともとはK-POP男性アイドルのソロ活動⽤の楽曲コンペに出すために作ったので、男性⽬線なんです。⾃分じゃない曲も作ることができたアルバムになりました。
──提供していただいた曲を歌うことも含めて、ご⾃⾝にはない感性も表現するようになっているアルバムということですね。
眉村:はい。“このアルバムで売れなきゃ、いつ売れるんじゃ!”っていう気持ちで、結構賭けに出てる部分もあるんです。“この場所にはこの曲が合う”みたいな、いろんな⾯も出ているアルバムだと思います。
──眉村さんの歌のすごさ、表現⼒の豊かさも全開で発揮されています。昔から抜群に歌が上⼿い⼈ですけど、ますますパワーアップしている点もこの機会に強調しておきたいです。
眉村:ありがとうございます。今回はホイッスルボイスもやってみたり。あと「消えない」は、歌うのが本当に⼤変なんですよ。⾳域が⾼過ぎる。“MISIAかな?”っていうくらい⾼い(笑)。結構、⾃分の歌唱⼒の限界を攻めました。
──ホイッスルボイスといえば……2024 年に声帯の⼿術をする前、ポリープの加減がちょうど良くて、ホイッスルボイスがものすごく出せるようになって喜んでいましたよね。
眉村:喜んでた(笑)。でも、⼿術をしたら出なくなって。その後にBEYOOOOONDSのカバーをでか美ちゃんと清野桃々姫ちゃんと⼀緒にする機会があったんです。BEYOOOOONDS の⻄⽥汐⾥ちゃんはホイッスルボイスが出るんですけど、その担当を私にされて。「楽しみにしてるね。じゃあリハで会おう〜!」みたいな連絡が来て、「やべえ! ホイッスルボイス、もう出ないのに。もう⼀回習得しないと」となって、そこから毎⽇練習しました。ホイッスルボイスを解説してるYouTube動画で勉強して、動画を回して“まだ出ない! まだ出ない!”って。ちょっとだけ取り戻してるところです。
──確かなスキルに裏打ちされた歌声は、やっぱり眉村さんの⼤きな武器です。<SXSW>で現地のお客さんが⼤喜びした決定的な理由もそこでしょうし。海外での活動に関しては、先ほどおっしゃったような事情があるわけですが、⾏く機会はまた巡ってくるんじゃないですか?
眉村:ね? ちゃんと“アメリカに⾏ったら既にファンがいる”という状態まで持っていって、そこでまた⾏きたいです。今はいつだってネットで届けられるから、そういうものも上⼿く使っていきたい。今年の<SXSW>は、「渋⾕ふりーふぉーる」の実写版MVみたいなので出るんですよ。“⾃分は現地に⾏かないけど、映像作品はいるよ”みたいな感じ。だから渡⽶費ゼロ(笑)。

──マユムラー(ファンの呼称)も、眉村さんのすごさを広めるために頑張ってくれています。
眉村:そうですね。みんな頑張ってくれてるんだけど、私への敬意がちゃんとあり過ぎるんです(笑)。バズるものってたとえば、「眉村ちあきのこの歌詞、○○でやばっ」「眉村ちあきのこのフレーズ、○○すぎてw」みたいなところからじゃないですか。だけどマユムラーは私のことを⼤切にしてくれるから、“眉村さんの作品を切り取ってSNSに投稿するなんて失礼だ!”とか“無断転載はいけないんじゃないだろうか?”とか思ってくれてるんです。みんな育ちがいいんですよ。“みんな優しすぎる。もっと適当でいいのに”と思ってます。
──マユムラーにとって、曲のひとつひとつが宝物ですから。
眉村:もうちょっとガサツなファンも取り⼊れられたらなと(笑)。
──ガサツじゃない⼈たちだからこそ、眉村さんの⾳楽の魅⼒にちゃんと気づけているということなのかもしれない。
眉村:そっかあ。そうですよね。いいことなんですけど、ネットって難しいですね。私、SNS使うの超苦⼿。早く売れて全部やめたいです(笑)。告知しなくてもチケットが売り切れるくらいになりたい。
──次のアルバムは、何らかの形で岐路になるんじゃないですか?
眉村:そうですね。このアルバムで間⼝広めのことをやったけど、これでたくさん聴いてもらえなかったら、次はめちゃくちゃハリネズミみたいな作品を出すかもしれない(笑)。これで数字を取れないんだったら“好きにさせてもらいまーすっ!”っていう作品ばっか出してしまうかも。それも⼈⽣ですかね。これからもその時の気持ちを描いていこうと思います。まずは4⽉に発売する『AMPLAND PLAN』、たくさん聴いてもらいたいです。
取材・⽂◎⽥中⼤

■第一弾先行リリース「THEスーパーグルグルフィジカルジンジャーエール」
2026年1月14日(水)配信開始
配信リンク:https://mayumura.lnk.to/superguruguru
作詞・作曲・編曲:meiyo

■第二弾先行リリース「渋谷ふりーふぉーる」
2026年2月11日(水祝)配信開始
配信リンク:https://mayumura.lnk.to/shibuyafreefall
作詞:眉村ちあき&コモリタミノル
作曲:コモリタミノル 編曲:コモリタミノル
■第三弾先行リリース「again」
2026年3月4日(水) 配信開始
配信リンク:https://mayumura.lnk.to/again
作詞・作曲・編曲:眉村ちあき

■8thアルバム『AMPLAND PLAN』
2026年4月15日(水)発売
予約リンク:https://mayumura.lnk.to/AMPLANDPLAN_AL
【A盤 / 完全生産限定盤 (CD+グッズ[Tシャツ])】
TFCC-81188 6500円(Tax in)
【B盤 / 初回生産限定盤 (CD+まゆむラジオCD)】
TFCC-81189〜TFCC-81190 4500円(Tax in)
【通常盤 (CD)】
TFCC-81191 3500円(Tax in)
※A盤収録のグッズ(Tシャツ)はXLサイズを予定
※B盤収録のラジオ音源CDは、眉村ちあきがYouTubeで定期配信している「まゆむラジオ “AMPLAND PLAN”スペシャル番組(仮)」を収録予定
※CDの収録内容は全形態共通
▼収録曲
01.想いの力はすごいぞ
(SCRAP リアル脱出ゲーム『謎だらけの南極大陸からの脱出』テーマソング)
02.THEスーパーグルグルフィジカルジンジャーエール
03.again
04.渋谷ふりーふぉーる
05.天使が現れたっ!
06.EVERY DAY(Japanese ver.)
07.わかってる
08.全くただ、私なだけ
(テレビ東京 木ドラ24『旅と僕と猫』主題歌)
09.つまんない星のちっぽけな恋のくせにね
10.呪文:アブワアー(∩`-´)⊃━☆゚.*・。゚考えすぎちゃうあなたへ/
11.そこにいればOK
12.消えない
(SCRAP 『リアル忘れ物探偵と1万人の中に消えていった歌声』テーマソング)
13.世界が終わる前の新曲
▼Special Track(CD only)
14.身をまかす
15.本気のラブソング(Piano ver.)

●店舗別予約・購入者特典
・TOWER RECORDS全店(オンライン含む/一部店舗除く):ポストカードA
・楽天ブックス:缶バッチ
・セブンネットショッピング:トート型エコバック
・Amazon.co.jp:メガジャケ
・その他お店:ポストカードB

■全英語詞 配信限定アルバム『PLAN C』
2026年4月15日(水)配信開始
配信リンク:https://mayumura.lnk.to/PLANC
1.Rest In Teeth
2.EVERY DAY
3.Homesick
4.Tokyo Voicemail Deuce
5.Bakemon
6.Dubious Luufa
7.Heroes of the Old Forest
8.Time Slipper
9.Piccolo Wings

■<Chiaki Mayumura Tour “AMPLAND PLAN”>
5⽉01⽇(⾦) 静岡・LiveHouse浜松窓枠
open18:30 / start19:00
5⽉06⽇(⽔/祝) 愛知・名古屋 SPADE BOX
open17:00 / start17:30
5⽉07⽇(⽊) ⼤阪・BANANA HALL
open18:30 / start19:00
5⽉09⽇(⼟) 神奈川・横浜Baysis
open17:00 / start17:30
5⽉17⽇(⽇) 北海道・Bessie Hall
open17:00 / start17:30
6⽉12⽇(⾦) 埼⽟・HEAVEN’S ROCKさいたま新都⼼VJ-3
open18:30 / start19:00
6⽉14⽇(⽇) 広島・SECOND CRUTCH
open17:00 / start17:30
6⽉19⽇(⾦) 千葉・柏PALOOZA
open18:30 / start19:00
6⽉26⽇(⾦) ⽯川・⾦沢vanvanV4
open18:30 / start19:00
6⽉27⽇(⼟) 新潟・新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
open17:00 / start17:30
7⽉03⽇(⾦) ⼤阪・Music Club JANUS
open18:30 / start19:00
7⽉18⽇(⼟) 東京・渋谷Spotify O-EAST
open16:00 / start17:00
▼チケット
⼀般 ¥4,800
学⽣ ¥3,000
5/6名古屋・5/7⼤阪・7/18東京公演のみ
⼀般 ¥5,000
学⽣ ¥3,000
関連リンク
◆眉村ちあき オフィシャルサイト
◆眉村ちあき オフィシャルX
◆眉村ちあき オフィシャルInstagram
◆眉村ちあき オフィシャルTikTok
◆眉村ちあき オフィシャルYouTubeチャンネル
