千代丸に敗れた鳰の湖(撮影・高部洋祐)

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 「大相撲春場所・12日目」(19日、エディオンアリーナ大阪)

 東三段目5枚目・鳰の湖(39)=山響=は、千代丸(34)=九重=と対戦し、押し出され3勝3敗となった。千代丸は4勝2敗と勝ち越した。

 元幕内同士、実に13年ぶりの取組だった。千代丸に押され、土俵際で回り込んで粘ったが力尽きた鳰の湖。「重かった。こんなに重かったのかと、昔の印象と違っていました」と語った。滋賀県大津市出身。ご当地ならではの声援に背中を押されたが及ばなかった。

 昨年末に個人後援会の会長だった滋賀県の実業家が死去。場所前にはお別れの会に参加した。しこ名を考案した住職が20年に死去した後、後援会を引き継いだ恩人だった。「関取から落ちても応援を続けてくれて、本当にありがたかった」と感謝している。

 それだけに「何とか勝ち越して終わりたいですね。頑張ります」と話す言葉には力が込もっていた。横綱稀勢の里(現二所ノ関親方)、大関豪栄道(現武隈親方)らを輩出した“花のロクイチ組”(1986年度生まれ)の一員。元関取が懸命な土俵を務めている。