シェアサイクルも同じ。LUUPのキックボードも試したことはあるんですけど、サドルの高さが合わなくて、怖くてやめました。

あとは、生活の動線ですね。キッチンの収納とか、上の棚は絶対届かないので、お風呂の椅子を持ってきて踏み台代わりにしています。電車でも吊り革には届かないので、基本は手すり一択です。

――家の外ではどうでしょうか。

こまち:昼間にラブホテルの近くを一人で通り過ぎただけで、警察官2人に呼び止められたことがあります。「売春してるの?」って聞かれて、たまたま身分証を持っていたので大丈夫でしたけど……。

海外では、映画館に小学生料金で入れたこともありました。そこで「同い年くらいかな?」って思って話しかけたら、小学生だった、なんてことも(笑)。

――周りの視線は気になりませんか?

こまち:ヒールを履けば5〜6センチは足せるし、10センチや15センチのヒールも普通に履くこともあります。でも、海外に行ってからは、自分の悩みがすごい小さいことに思えたのと、本当に多種多様な人たちがいたので、あまり気にならなくなりました。

◆再生回数が伸び悩み、詐欺に遭いかけた末に「身長110cm」へ

――現在は、TikTokInstagramを中心に活動されていますよね。

こまち:動画投稿を本格的に始めたのは、去年の11月から。それまでも2年くらい配信はしていたんですけど、犬の動画だったり、普通の日常配信が中心でした。でも、あの頃は再生回数があまり伸びなかったんです。その手のコンサルにだまされたり、芸能事務所の詐欺に遭いかけたりしました。

そんな中で、インフルエンサーの「きゃにょん」ちゃんがすごく好きで、見ているうちに、「私も撮ってもらいたいな」って思うようになって。彼女が所属している事務所にコンタクトを取ったら、所属させてもらえることになったんです。それで、今の「身長110cm」がスタートしました。

――いわゆるロリコンのような、気持ち悪いコメントが来たり……。

こまち:意外と来なかったです。「本当は160cmくらいあるんでしょ?」って疑うコメントや、「こんなところで、こんな動画撮ってて恥ずかしくないの?」みたいなコメントはたまに来ます。でも、コメントはひとつも消したことがありません。

嫌だなと思うのは、無断転載ですね。勝手に動画を保存されて、Xに載せられて、それが200万インプレッション以上回ったこともあって、さすがにムカッときました。

◆配信は「背に関係なく輝けて、自分らしくいられる場所」

――これだけ顔がかわいいと「夜の世界」への誘惑もありそうです。

こまち:夜の世界は、どうしても「背が高いほうがいい」って言われがちですよね。あと、周りの女の子がかわいいと「私ってブスだな」って思っちゃったり、お客さんから「お前はいらない」って言われて傷ついたりするのが怖いので、やっていません。

でも、配信は、そういうものと関係ない。周りにいる誰かと比べるわけじゃないし、嫌いなら見に来なければいいだけですよね。背に関係なく輝けて、自分らしくいられる場所が、私にとっては配信です。

――配信ではどんなことを伝えていきたいですか?

こまち:私はみんなと違うことが嫌で、落ち込んでた時期が長かったんです。でも、「120cmはもういるから、110cmでいこう!」とプロデュースしてもらえた時に、背が低くて良かったって改めて思いました。

女の子ならチアリーディングとか、男の子ならバレーボールのリベロとか、背が低い方がいいことってありますよね。人と違っても、諦めずに、粘り強く生きていけば、なんとかなる。考え方を変えれば、絶対に輝ける場所が見つかるんです。

――将来については、どう考えていますか。

こまち:ちゃんと、夢を見せられる人でいたいです。キラキラした生活とブランド物を見せびらかす、というよりも「この子を応援していて楽しいな」って思ってもらえる存在でいたい。いつか推し変されるのは仕方ないけど、振り返ったときに「こまちちゃんを応援してたときが楽しかったな」って思ってもらえるようになりたいですね。

だから、ブランディングもかなり意識しています。「身長110cmの小学生」っぽく、ネイルもやめたし、男性とうわさが立つようなことはしないつもりです。SNSで成功するのは一握りだけど、やれるとこまで頑張りたい。だから、今は「彼氏とか考えてる場合じゃないな」って思っています(笑)。

<取材・文/綾部まと>

【綾部まと】
ライター、作家。主に金融や恋愛について執筆。メガバンク法人営業・経済メディアで働いた経験から、金融女子の観点で記事を寄稿。趣味はサウナ。X(旧Twitter):@yel_ranunculus、note:@happymother