(※写真はイメージです/PIXTA)

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「絶対に損をしない」という売り文句をよく目にしますが、投資の世界で「絶対」や「確実」の文字は厳禁です。しかし、巧妙に人間の心理を突く言葉に騙される人も多い現実があります。そこで本記事では松田康生氏、桝本誠二氏の著書『暗号資産で100万円が消えた僕に儲かる方法を教えてください! 暗号資産アナリストから学ぶ「1億円を目指す」投資法』(翔泳社)より一部を抜粋・編集して、「暗号資産投資でダマされないためのポイント」を解説します。

登場人物

松田康生…楽天ウォレットシニアアナリスト。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事。

枡本誠二…五十路で初の資産運用・暗号資産投資に挑んだが、3ヵ月足らずで大損失。100万円失ったライター。

暗号資産投資の注意ポイント1:「〇〇倍確実に増える!」

枡本:よく、YouTubeなどで、「確実に〇〇倍になる」「〇〇倍決定!」といった専門家らしき人のコンテンツを見るのですが、あれは怪しいですか?

松田:確実にアウトですね。ここでは確実と使いますが、「確実に何倍になる」という未来はありません。特に「絶対」「確実」などの言葉を使う人は信じないほうがいいでしょう。

枡本:薄々気づいてはいるのですが、儲けたいと思ってしまうと……。

松田:わかりますよ。その心理を突いてくるんです。だからこそ、気をつけなければならないんですよ。

暗号資産投資の注意ポイント2:「高APR(年利)=安全に稼げる」の罠

枡本:年利が安全に確実に入ってくるっていうのはウソなんですか?

松田:それってステーキングのことを言っていますか? ステーキングとはトークンを預けることで利回りをもらう仕組みで、ビットコインのマイニング報酬に代わるものです。イーサリアムなどで導入されています。しかしステーキング報酬というのはイーサリアムの供給増なので、利回りがたくさんもらえるということはトークンの価格が下がるリスクがあります。

それとは別に業者にトークンを預けると利回りをもらえるレンディングという仕組みがあります。これは業者にお金を貸しているのと同じです。そうした取引ごとの様々なリスクをきちんと理解した上で取引するならいいのですが、単なる宣伝文句に踊らされるのは感心しません。

枡本:そうですね。トークンの価格が下がったり、預けたトークンが戻ってこなかったりする可能性も頭に入れてないと失敗しますね。

松田:そうです。年利というとなんか銀行預金のような錯覚を覚えますが、全く異なります。それぞれのリスクがわからないものに手を出すことは危険です。

枡本:説明されるとわかるのですが、なんか、言葉のマジックにダマされそうです……。気をつけます!

暗号資産投資の注意ポイント3:聞き覚えのない横文字を怪しめ

松田:まず、「高APR(年利)=安全に稼げる」といったおいしい話を聞いたら、本当にそうなのか? どういう仕組みで儲かるのか? 何かリスクはないか? 最悪のケースは? といったことをきちんと自分で調べる習慣をつけてください。

今ならAIに聞けばすぐ教えてくれますし、そのAIの言うことも鵜呑みにせず、複数の情報で確かめてください。儲け話はまず疑ってかかる、自分で納得できなければ手を出さないことが重要です。

枡本:疑い過ぎてチャンスを逃すかも……。

松田:それはそれで構いません。スポーツでも勝つために重要なのはディフェンスです。ダマされて損をしないために消極的になってチャンスを逃しても、お金を失わなければ次のチャンスがあります。

枡本:なるほど。

松田:もう1つは、この業界はやたら横文字を使って初心者を煙に巻こうとする人が多いので、そうした言葉が出てきたら自分が納得するまで手を出さないとことです。今回だってAPRっていう聞きなれない言葉が出て来ているでしょう? この定義は何かって考えましたか? 利息なの? 固定なの? 想定利回り? 配当? 原資は? 元本保証は? 

こうした疑問に対する不都合な事情を隠すためにあえて聞き覚えのない言葉を使ってごまかそうとしているケースが、できて間もない暗号資産市場にはたくさんあります。聞き覚えのない横文字が出てきたら要注意ですね。

枡本:うまい話は疑ってかかる、わからないものには手を出さない、ですね。

松田:はい、暗号資産に限った話ではないですね。

松田 康生 
楽天ウォレット株式会社 シニアアナリスト

桝本 誠二
クリエイターズアイ 代表取締役/ライター