為替相場まとめ11月18日から11月22日の週
(19日)
東京市場は、ドル円が振幅。午前は売りが先行し、154円台後半から154円割れまで下押しされた。海外勢を中心に来月の日銀金融政策決定会合での利上げ実施期待が残っており、短期金利市場での織り込みが52.6%と過半数を超えていることなども円買いを誘った。ただ、昨日の安値153.84レベル届かずに午後は154.50台まで反発した。日経平均や香港ハンセン指数などのしっかりした動きが円売りを誘ったとみられる。ユーロ円は朝の163.90台から昼前後には163.12近辺まで下落。ドル円の反発とともに午後には買いが強まり163.60台を付けた。ユーロドルは、1.0600超えでのユーロ買いに慎重も、下がると買いが出る流れ。1.0590台を中心とした推移が続いた。
ロンドン市場では、円買いが強まっている。ロシアとウクライナをめぐる緊張が高まったことに反応。まず、ロシア側から「プーチン氏、核兵器使用の拡大を承認 最新の核ドクトリンで」との一報が流れた。ドル円は154円台後半から一気に153円台前半まで下落した。その後、154円を回復したところにウクライナ側から「ロシア領内に向けた初のATACMSミサイル攻撃実施」と報じられ、ドル円は再び153.50割れへと下落した。その後は売買交錯も153円台後半で推移している。報道前からは引き続き1円近い円高水準となっている。市場全体にリスク回避の動きが広がっており、米債利回りや独債利回りが低下、欧州株や米株先物が下落。為替市場では円のほかにはスイスフランも買われている。ユーロやポンドは軟調。ユーロドルは1.05台後半から前半へ、ポンドドルは1.26台後半から前半へと下押しされている。ユーロ円は163円台後半から161円台半ばまで、ポンド円は195円台後半から193円台半ばまで一時急落した。その後は、ドル円とともにやや下げ渋りとなっている。この日はECBや英中銀当局者らの発言も多かったが、地政学リスク主導の展開になっている。
NY市場では、ドル円が154円台後半に買い戻された。ウクライナ情勢の不透明感が高まったことで、ロンドン午前には153円台前半まで一時下落も、下げて始まった米株式市場に買い戻しが見られていることもあり、ドル円は154円台後半へと反発した。いまのところウクライナ情勢については、市場も静観しているようだ。米株式市場の買戻しについては、明日の引け後に決算発表を控えたエヌビディアが上昇していることが支援しているとの声も聞かれる。ただ、地政学リスクについては、この先も頻繁に意識されるとの見方も根強い。ユーロドルは下に往って来いの展開。地政学的リスクを再燃で、ロンドン時間に1.05台前半まで下落したものの、NY時間に入って1.06ちょうど付近まで買い戻された。12月ECB理事会については一部から大幅利下げの期待が出ているが、ECB理事はその観測を否定しているようだ。ポンドドルも一旦1.26台前半に下落したものの、NY時間に入って買い戻しが膨らみ1.26台後半に戻している。本日はベイリー英中銀総裁を始め、複数の英中銀委員が議会証言を行っていた。ベイリー総裁はインフレは両方にリスクがあり、段階的なアプローチが有効との認識を示し、慎重姿勢も垣間見せていた。 一方、9月に政策委員に就任したテイラー委員は、経済が低迷した場合、金利は予想よりも速いペースで引き下げられる可能性があることを示していた。
(20日)
東京市場では、ドル円が再び155円台に乗せている。朝方に154.50台へと下押しも、その後はドル買い・円売りに転じた。午前中はいったん155.00手前で上値を抑える場面が見られたが、昼過ぎに大台を超えると、その後は上値を伸ばし155.40近辺までで上昇。昨日の高値155.36レベルを上回った。米10年債利回りが4.38%台から4.41%前後まで上昇する中でドルが買われた。ユーロドルは1.0600を挟んでの推移。今朝は1.0610を付ける場面も、1.06超えでのユーロ買いには慎重だった。ユーロ円は163円台後半から164.50台まで上昇。昨日はウクライナ情勢緊迫化ではユーロ売り・円買い両面から売りが出ていたが、その後の反発で下値しっかり感が広がった。中国は市場予想通り政策金利である最優遇貸出金利を現状維持とした。相場への影響は限定的だった。
