渋野日向子との初ラウンドは「楽しかった」 川崎春花が人生最多ギャラリーの前で見せた“胆力”
昨年大会初日のギャラリーが2902人だったのに対し、平日ながら今年は5587人が足を運んだ会場。そのなかで最も大きな注目を集めた組で、ルーキーの川崎春花は2週連続優勝へ向け“ノビノビ”とプレーした。
「1番ティにあがったときから、ギャラリーの数にすごいビックリしました。こんな大勢の前でゴルフしたのは初めて。楽しかったです」。19歳はそういって品よく笑みを浮かべる。米国から戻りスポット参戦する前年覇者・渋野日向子と同組というのが、この人だかりの大きな理由。それでも「緊張はしなかったです。すごく楽しくプレーさせていただきました」という肝っ玉には驚かされる。
プレーも、そんな気持ちが表現されたものとなった。スタートの1番から「安定している」というショットを2.5メートルにつけバーディを奪うと、チャンスというには少し距離を残した3番でも6メートルのラインを読み切り見事に決める。その後も切れ味鋭いショットがピンに絡み、終わってみれば6バーディでボギーなし。最終18番で、残り86ヤードの3打目を80センチにつけると、ひときわ大きな拍手を158センチの全身に浴びた。
パーオン率は88.8%と高水準で、それが効果的にチャンスにつく。改めてアイアン巧者ということを印象付けるラウンドになったが、それは「スイングは今はあまり意識せず、しっかりと決め打ちすることだけを考えています」という部分が要因になっていると分析する。狙いを決めたら、迷いなく打つ。シンプルな思考が、しっかりとスコアにつながっている。
開幕前日には、米国でプレーする渋野に現地生活のことなどを聞きたい、とも話していたが、それも達成できた様子。「『アメリカでどんな感じで過ごしてますか?』って聞いたら、移動は大変だけど楽しいっておっしゃってた。(渋野から)話しかけてくれて、すごく楽しかったです」。時折聞こえた笑い声が、それを何よりも物語っている。
今季のドライビングディスタンスは240.74ヤード(28位相当)ながら、この日、計測ホールの7番では252ヤードを記録。一見華奢(きゃしゃ)な体から繰り出されるビッグドライブでも、見る者を引きつけた。「しっかり振れていた」と、今季の米ツアーで258.83ヤードをマークする渋野をオーバードライブするホールも見られるなど、“潜在能力”の高さもしっかりと感じられる18ホールだった。
6アンダーは今季5勝の西郷真央や、川岸史果と並ぶ首位タイ。先週の「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」に続く2週連続優勝も視野にとらえた。昨年11月のプロテスト合格組ながら、9月のメジャー大会「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」を制してその名を轟かせたルーキーは、「あすからは切り替えて、また新たなスタートだと思っていい位置にいけるようにしたい」と、謙虚に意気込みを語った。(文・間宮輝憲)
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