巨人ドラ1・浅野翔吾は即戦力? V9戦士がズバリ…原監督は「使いたいと思っている」
柴田勲氏「何とか使おう、使いたいと原監督は思っているはず」
今年のドラフト会議で、巨人は事前に1位指名を公表していた高松商高(香川)・浅野翔吾外野手の交渉権を得た。阪神と競合したが、原辰徳監督が当たりくじを引き当てた。巨人が高校生外野手をドラフト1位指名したのは初めてのことだ。今夏の甲子園で3本塁打をマークした浅野は、長打力だけではなく俊足強肩も魅力。さらに左でも打てる器用さも備える。スイッチヒッターの草分け的存在で、走攻守3拍子揃った外野手として巨人の9連覇を支えた柴田勲氏がプロの世界を生き抜くための心構えを説いた。
NPB歴代3位の579盗塁、通算2018安打。背番号「7」を背負い、赤い手袋を着けてグラウンドを颯爽と駆け回った柴田氏は、浅野が早い段階で出場機会を得るとみている。「今の巨人は坂本、岡本、丸は別格。僕たちの時代の王さん、長嶋さんみたいな選手ですよね。外野手は丸1人だけで、レギュラーを獲れそうな選手がなかなか見当たりません」。
2位で慶大・萩尾匡也外野手を指名したことからも巨人の現状がうかがえるという。「1、2位はピッチャーが多いですが、今回は2人とも外野手。どちらかが早くものになってくれればいいと考えているのでしょう」とし、「浅野君はドラ1ですから何とか使おう、使いたいと原監督は思っているはずです」と推察する。
浅野が成功するには何が必要なのか。柴田氏は「結果を出すこと」と即答する。「練習は関係ありません。監督や首脳陣に『この選手はいける』と感じさせる。強くアピール、印象付けることです。監督が買ってくれなければ、どうしようもないので。浅野君ならば、打つこと」と力を込める。
スイッチで成功するには「右より倍はバットを振らないといけない」
柴田氏は自身の体験を振り返る。神奈川・法政二高時代の2年夏、3年春と2季連続でエースとして甲子園を制覇。投手で巨人に入団したが右肩の痛みがひかず、1年目の1962年夏に野手へ転向。川上哲治監督から足の速さを生かすべく“スイッチヒッター”挑戦の指令を受けた。迎えた2年目の2軍キャンプ。川上監督が視察に訪れていたダブルヘッダーで柴田氏は6安打を放ち、盗塁も決めた。「監督が早く使いたい気持ちになったと思いますね」。高卒2年目にして定位置を確保し、43盗塁をマークした。
昨年ドラフト1位で、今季いきなり37セーブをマークした大勢投手を好例に挙げる。「ビエイラらの状態が上がらず、大勢がオープン戦で好投した。打たれていたら抑えになっていないでしょう。人間は必ずチャンスが回ってくる。そのタイミングで、ものにできるか、できないか。人生の分かれ道です」。
浅野は県大会で左打席に入るなど、左右どちらでも打てる。プロでは、まずは右打ちに専念し、将来的にスイッチヒッター挑戦の意欲も示している。日本球界でスイッチヒッターとして初の通算2000安打に到達した柴田氏は「自分でやってきて、スイッチは難しい。選手をやめるまで左打席は違和感がありました」とハードルの高さを表現。「右より倍はバットを振らないといけない。でも、それは別に努力ではない。当たり前」と覚悟を求める。
打撃の秘訣はシンプルと語る。「やさしい甘い球を常にセンター返し。その延長がホームラン。他の難しい球は打たなくていいです。それだけを心掛ければ絶対にプロで成功します」。逆に「ボール球をぶりぶり振っちゃうとか、甘い球を見逃すとか。そういうのが監督、コーチの頭の中に入ってしまうと悪いイメージが拭えず、なかなか使ってもらえなくなる。最初が肝心です」。柴田氏は期待すればこその、熱いエールを贈った。(Full-Count編集部)
