今季支配下から育成契約になる主な選手の通算成績

写真拡大

再び支配下登録へ、多村は中日で年俸300万円で再出発

 DeNAを戦力外となった多村仁志外野手が、中日と育成契約を結んだ。横浜時代の2004年に3割、40本塁打、100打点を達成するなど一時代を築いた強打者は、大幅な年俸ダウンから再出発し、復活を目指す。

 多村の他にも、新たに育成契約となり、再び支配下登録を目指すことになった選手は今オフも多くいる。厳しい状況から輝きを取り戻すことはできるのか。今オフに育成契約を結んだ主な選手を見てみよう。(年俸は推定)

◯多村仁志外野手(DeNA→中日育成契約) 年俸4600万円→300万円

 94年のドラフト4位で横浜入り。04年に3割、40本塁打、100打点。05年にも31本塁打を放った。2006年には第1回WBC制覇に大きく貢献。同年オフに寺原とのトレードでソフトバンクに移籍し、10年には打率3割2分4厘、27本塁打、89打点をマークした。12年オフにトレードでDeNAに復帰。昨季は1軍で4試合の出場に終わった。

◯片山博視内野手(楽天支配下登録→育成契約) 年俸2250万円→800万円

 05年の高校生ドラフトで、楽天と広島が1位指名。身長191センチと体格に恵まれ、当初から打撃も高く評価されていたが、交渉権を獲得した楽天に投手として入団した。プロ5年目の10年に53試合登板で1勝2敗10ホールド、防御率1.88とリリーフとして台頭。11年は59試合登板で23ホールド、12年も41試合登板で12ホールドを記録した。しかし、その後は肘痛などにも苦しんで成績を落とし、昨年1月に打者転向。1年目の昨季は1軍での出場はなかった。

怪我に苦しみ続けてきた剛腕・由規も育成契約

◯由規投手(ヤクルト支配下登録→育成契約) 年俸2300万円→1500万円

 07年の高校生ドラフトで中田(現日本ハム)、唐川(現ロッテ)と共に「高校ビッグ3」と呼ばれ、5球団の競合の末にヤクルトに入団した剛腕。1年目にデビューを果たし、2年目は一、二軍の行き来をしながら5勝10敗の成績を残した。3年目の10年に先発ローテに定着し、12勝9敗とブレーク。8月26日の横浜戦では、神宮球場で日本人最速(当時)の161キロをマークした。しかし、11年以降は右肩の負傷などに苦しみ、12年以降は1軍での登板なしとなっている。

◯金伏ウーゴ投手(ヤクルト→巨人育成契約) 年俸460万円→400万円

 11年のドラフト会議でヤクルトから育成2位指名を受けて入団。1年目の7月に支配下登録された。2013年にはブラジル代表としてWBCに出場したが、7月に左肘靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けて離脱。昨年は3年ぶりに1軍マウンドに上がるも、1試合の登板に終わり、戦力外となった。その後、トライアウトで好投し、巨人と育成契約。登録名を4年ぶりに「ウーゴ」として、新天地での支配下登録を目指す。

◯坂口真規内野手(巨人支配下登録→育成契約) 年俸790万円ー500万円

 智弁和歌山高校時代はスラッガーとして活躍。2年夏には由規(仙台育英ーヤクルト)から本塁打。3年夏の甲子園の駒大岩見沢戦では1イニング2本塁打を放った。東海大に進学し1年からレギュラーで三塁を守り、12年ドラフト5位で巨人に入団。1軍出場もあったが、厚い戦力に阻まれるなど思うような活躍ができず、3年間で8試合の出場にとどまった。昨年オフに戦力外通告を受け、野球を辞めることも考えたが、もう一度、支配下を目指すと決めた。

中日チェンはリハビリのための育成契約からMLBで5年94億円のプレーヤーに

◯川原弘之投手(ソフトバンク支配下→育成契約) 年俸550万円→500万円

 09年のドラフト会議でソフトバンクから2位指名を受けて入団。12年には2軍で158キロを計測し、話題となった。同年に1軍デビューも果たしている。工藤監督らソフトバンク首脳陣も絶賛する好素材だが、昨年3月に左肩、11月にはトミー・ジョン手術を受け、支配下選手契約を解除して育成契約を結び直した。

◯一二三慎太外野手(阪神支配下登録→育成契約) 年俸570万円→400万円

 10年夏の甲子園で東海大相模のエースとして準優勝。打撃にも定評があったが、ドラフト会議で阪神から2位指名を受け、投手として入団した。しかし、11年オフに外野手へのコンバートを決断。13年は2軍で好成績を残していたが、守備で左足骨折の重傷を負ったこともあり、1軍昇格はならなかった。昨年も2軍で成績が振るわず、育成契約となった。

 過去には、中日のチェン・ウェイン投手(現マーリンズ)、巨人の脇谷亮太内野手、ソフトバンクの柳瀬昭宏投手らが、一時は育成契約となりながら支配下登録へと再び這い上がった。チェンは肘のリハビリのための育成契約だったものの、その後はNPBで着実に成長して大活躍を見せ、今オフにマーリンズと5年総額8000万ドル(約94億円)の大型契約を結ぶなど、現在はMLBで確固たる地位を築いている。

 今オフに育成契約となった中からも、階段を駆け上がっていく選手はいるのか。現在は苦しい状況となっているが、今後の活躍に期待したい。