これまで世界最大の船は全長400メートルの「マースク・トリプルE」だったのですが、新たに全長488メートルでサッカーボール競技場を4つ並べられるほど巨大な船の建造が始まっています。天然ガスの採掘を目的とした同船は、世界初の天然ガス液化設備まで搭載しています。

BBC News - The largest vessel the world has ever seen

http://www.bbc.com/news/science-environment-30394137

世界最大の船の全長は488メートルあり、高さ301メートルのエッフェル塔や、高さ443メートルのエンパイア・ステート・ビルを載せることができるほど。総重量は5500メートルトン(約550万kg)で、世界最大のニミッツ級航空母艦6隻分の総重量に匹敵するとのこと。建造用クレーンと並んだ写真を見ると、恐ろしいほどの大きさであることがわかります。



船は「Prelude」と呼ばれており、オーストラリア沖合のガス田採掘のために世界最大級の造船所の1つ巨済島サムスン重工業が建造中。



まるで崖のような船体の側面は真っ赤に塗られています。



Preludeでは夜明けから電気工・足場職人・溶接工などがチームとなって建造にあたっており、3万人もの労働者が船上で働いています。完成までには数年を要するとのこと。



船は巨大なだけでなく、海底からガスを採取するためのこれまでにない新型設備を備えているとのこと。通常、ガス田から液化天然ガス(LNG)を採取するには、ガス田にパイプラインや液化プラントなど「LNGチェーン」と呼ばれる巨大な設備を建造する必要がありますが、Preludeは船上でガスを液化する設備を搭載しています。そのため、Preludeは世界で初めてとなる動くLNGプラントの誕生になるとのこと。



Preludeの搭載設備によって、LNGチェーンの一連の設備をいくつか省略できるため、100マイル(約160km)以上におよぶオーストラリアのガス田ラインにおいて、巨額のコストを削減できると期待されています。25年計画でガス採掘が予定されているPreludeには、一度に360万メートルトン(約36億kg)もの液化天然ガスを積み込むことができます。



化石燃料の中で「最もクリーンなエネルギー」といわれている天然ガスが大量に採取できれば、石炭による火力発電で大気が汚れている中国などへ影響を与える可能性があります。また、低炭素エネルギーが実用化されるまでにかかるといわれている20年以上の間をつなぐ、石炭に代わる代替エネルギーとしても注目されています。