日本発の3Dプリンター銃「Defender Mk.II」など所持容疑で逮捕、一体どのようにして銃を作ってしまったのか?

「インターネットの動画投稿サイトに、樹脂などから立体的に物を作り出す3Dプリンターを使って製造したとみられる拳銃を撮影した動画を投稿していた」ということで銃刀法違反の疑いで警察に逮捕された27歳の男性は一体どのような銃をプリントアウトしてしまったのでしょうか?
まず、実際にどのような銃が押収されたのかが下記NHKニュースのサイト内にあるムービーで確認できます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140508/k10014286831000.html
これがその押収された銃





既にネット上では「インターネットの動画投稿サイト」ということで、「ニコニコ動画」であることが判明しています。
yoshitomoさんのユーザーページ - niconico
http://www.nicovideo.jp/user/10689753

警察が押収するために家宅捜索を行った際に削除するように指示したためなのか、ピンポイントで銃関連のムービーが試聴不可能となっていますが、残されたコメントなどからその片鱗を知ることが可能であり、家宅捜索では「実弾」は押収できなかったとのことなのですが、実際には銃の弾丸まで自作していたようです。
日本国内で3Dプリンター銃の弾丸を一般市民が作る方法 - ニコニコ動画:GINZA

ほかにも以下のような感じで3Dプリンターを使って銃を製造する様子を公開し、「モデルガンとして合法的にプリント成功」、さらに「ついに日本国内で発砲!!」というようにして映像を次々とアップロード、かなり熱中してはまっていた形跡がうかがえます。
3Dプリンター銃「リベレーター」モデルガンとして合法的にプリント成功 - ニコニコ動画:GINZA

3Dプリンター銃「リベレーター」ついに日本国内で発砲!! - ニコニコ動画:GINZA

日本で開発された3Dプリンター銃「Defender Mk.II」のベースになった「リベレーター」というのは以下のYouTubeムービーで確認できます。
Liberator - Free 3D Printed Gun [Should it be illegal?] - YouTube
また、逮捕されたユーザーは以下のムービーを参考にしていたようで、後ほど出てくる逮捕されたユーザーの公式サイトからリンクされています。
Defense Distributed's 3D Printed Liberator Pistol Assembly - YouTube
そしてこのユーザーが作成したのが日本発の3Dプリンター銃「Defender Mk.?」というわけです。以下のようにしてニコニコ動画上で2013年10月10日15時36分にお披露目しています。
3Dプリンター銃 38口径単発 日本が独自開発!! - ニコニコ動画:GINZA

そして「本日深夜に下記サイトにSTLデータを公開します」ということで、2013年10月20日20時53分に組み立て動画、そして2013年10月22日00時20分にも連続で動画を公開しています。
3Dプリンター銃 ついにSTLデータ公開!! Defender Mk.? の組み立て方 - ニコニコ動画:GINZA

3Dプリンター銃 38口径単発 組み立て動画 - ニコニコ動画:GINZA

ただし、この際にデータを投稿した「3Dプリンタ向けSTLファイルを無料提供:3D CAD DATA.com」からは速攻で削除されてしまっています。
しかし、さらにその他の動画の情報などの説明文によると、以下のように書かれている箇所が発見でき、削除にめげず、なんと自サイトでデータを提供し、ダウンロードできるようにしていたようです。
日本で開発された3Dプリンター銃、Defender Mk.?のモデルガンの組み立て方です。http://3dprintedguns.kemuridama.com/にて3Dプリンターで印刷可能なこの銃のデータを公開中です。日本国内の3Dプリンターのデータ共有サイトにアップロードしたら削除され締め出しを食らったので銃のデータ規制に対抗するために自らサイトを立ち上げてデータを公開しました。
サイト自体は既に閉鎖されて削除済みなのですが、以下からアクセス可能となっており、「当サイトでは実銃として設計した3Dプリンター銃を銃刀法に適合するようにモデルガンとして製作しています。それら銃刀法に適合した3Dプリンター銃の紹介とCADデータの公開を行なっています。合法的に3Dプリンターで印刷可能な銃のデータを公開している日本でも貴重なサイトです。公開しているCADデータはモデルガンの製作以外には使用しないで下さい。」とトップページに注意書きが表示されていたことがわかります。また、このサイトからは該当するニコニコ動画のユーザーのアップロードしたムービーにもリンクされています。
3D Printed Weapons Data Base Japan
http://3dprintedguns.kemuridama.com/

上記トップページに掲載されている銃と、NHKが撮影した銃はほぼ同じものであることが見比べるとわかります。

NHKなどの報道では3Dプリンターのみを使ったかのように報道されていますが、上記サイトからは金属のフライス加工に使う「プロクソン フライスマシンNo.16000【10点セット】」「Mr.Meister(ミスターマイスター)小型金工木工旋盤KS-200」「超小型卓上フライス盤「X-1」」「プロクソンミニバンドソー No.28170」などがあげられており、NHKの映像でも3Dプリンター以外のものがチラリと映されているため、日本で普通に入手可能なさまざまな工作機械を駆使し、かなり本気でいろいろと製造していたことがわかります。逆に言えば、資金と場所さえあれば、誰でも同じことができる可能性は非常に高いと言えます。
今回の逮捕されたケースの場合、銃の製造だけではなく、弾丸の製造、さらには製造した銃を発砲、しかもそれらを正々堂々とネット上でムービー公開、挙げ句の果てにデータをダウンロード可能という状態にしており、さすがに看過できないということで、通報を受けた警察が家宅捜索・逮捕する、という事態にまで至ってしまった、という感じであり、3Dプリンター全般が危険というわけではなく、あくまでもかなり超絶特殊なレアケースだと考えるべきです。
